2020年度第1回部活弁当選手権 優秀作品発表(3)

入賞Chiyoさん(鳥取県)39歳女性、中3男子サッカー(160cm、44kg)

入賞

①本人の好きな海老フライを中心に栄養を考えました。冷めてもおいしいよう、色々な食感や味を大切にしています。家での食事が多かったもので、久しぶりに彩りを考えたお弁当になりました。

松田幸子さんからのコメント

お子さんの好きなものを工夫して「残さないお弁当」作りは素晴らしいです。お子さんからのコメントは、お母さんへの最大のプレゼントですね。さらにカルシウムを意識して乳製品や大豆製品、青菜などを取り入れるとプラスに働きます。具材を大きくカットするアイデアは咀嚼回数が多くなり、競技にプラスになります。これからの季節、パンのトマトを持ち歩くと、食中毒の一因にもなります。安全に食べてもらう工夫ができると、さらによいですね。

入賞ゆかこさん(茨城県)42歳女性、中1女子バスケットボール(155㎝、48㎏)

入賞

①白米に豚みそ。豚ひれ肉のニラだれ。無限ピーマンのシラスあえ。シメジのさっと煮、ジャガイモとニンジンの塩ゆで、ミニトマト、キウイ、はっさく。すべて作り置きで作ったので、朝は詰めるだけ、10分程度。まだ部活が本格始動ではないので、成長に必要な栄養はとりつつも太らないよう気を付けています。荷物が重くなるのを嫌がるので、汁物はつけていません。

②これからの季節、腐敗防止に気を付けるポイントを教えてください。

松田幸子さんからのコメント

「お弁当作りのキモ」である作り置きを上手に使われていますね。ご飯に肉みそをのせ、ご食が進むような工夫はお子さんの食嗜好を理解されていると思います。荷物が多く、汁物を付けないときは副菜(野菜)多めにし、水分摂取を意識的してみましょう。特に今年はいつも以上に水分補給の注意を促してください。作り置きの腐敗防止は朝、一度加熱してからお弁当箱に詰めます。加熱後は、粗熱を取ってからふたをするようにしてください。
>> 参考コラム:【Q&A】暑くなる時期、弁当の衛生面・腐敗防止でアドバイスを

入賞まなみさん(福島県)44歳女性、中3男子卓球(171㎝、56㎏)

入賞

①もち米入りご飯に塩サケ。アスパラとニンジンの牛肉巻き、高野豆腐の煮物、切り干し大根煮物、季節の野菜のピリ辛炒め、マカロニ入りポテトサラダ、ミニトマト、グレープフルーツ。

まだ部活が始まっていないので、ご飯はいつもより少なめ。タンパク質はしっかりとってもらいたいので、肉、魚、大豆製品は必ず入れます。ご飯の代わりにポテトで糖質をプラス。鉄も意識して切り干し大根も入れ、ポテトのビタミンCと柑橘で吸収率アップを意識しました。

②男子だからあまり気にしていないのですが、食欲の沸くお弁当の詰め方を教えてください。

松田幸子さんからのコメント

たくさんの食材の愛情たっぷり弁当は、タンパク質の多い主菜が3種類あり、体作りを考えたお弁当ですね。乳製品をプラスするとカルシウムも強化できます。これからの季節、発汗が増えるので、できる限り、汁物をつけましょう。食欲のわくお弁当の詰め方は「赤・緑・黄色の3色」「メインのおかずを目立たせる」「断面をきれいに見せる」がポイント。また「お弁当箱の形を変える」と、ふたを開けるときのワクワク感が生まれます。

入賞kumikoさん(東京都)48歳女性、中1女子卓球(145㎝、40㎏)

入賞

①エビフライ、フライドコーン、ブロッコリーソテー、卵焼き、ミニトマト、ご飯、ゆかり、ゴマ。
果汁100%ゼリーを冷凍し、保冷剤代わりに持たせています。通学の鞄があまりにも重いので、汁物は持たせずに、学校の自動販売機で冷たいスープを買わせています。かたまりのチーズを好まず、給食がなくなった以降、牛乳も飲まなくなってしまったので、エビフライの衣に粉チーズを混ぜて、少しずつでも食べさせるようにしています。かかった時間は30分。

②お弁当生活が始まったばかりですが、肉が嫌いなのでメニューに困っています。肉はハンバーグしか食べません。

松田幸子さんからのコメント

保冷剤代わりの果物ゼリーはこれからの季節に役立つアイデアですね。お子さんの心の栄養も補給できます。また粉チーズを衣に使う工夫もお子さんに合わせていますね。スキムミルクも料理に利用するとよいですよ。食べづらい肉ですが、お魚や大豆製品、卵と組み合わせることも1つ。大豆製品はカルシウムもとれます。また、ひき肉以外のお肉を細かく刻んだハンバーグもよいですね。魚の缶詰のおかずは手軽に作れるのでオススメです。
>> 参考レシピ:鶏ひき肉と豆腐のナゲット

入賞すがこさん(神奈川県)49歳女性、中3男子軟式テニス(168㎝、44㎏)

入賞

①鶏のチリソース(赤黄パプリカ入り)、ブロッコリーのゴマあえ、海苔卵、白ごはん、ゴマ塩、緑黄キウイ、汁物代わりに野菜ジュースを冷凍し、保冷も兼ねて持たせています。かかった時間は25分。

②好きな物ばかりではなく、主菜は肉魚を交互、緑黄色野菜も入れるようにしていますが、気に入らないおかずの日はご飯だけ食べておかずを残してきます。食べさせる方を優先し、好きな物にしたほうがいいのでしょうか?

松田幸子さんからのコメント

暑さ対策を考えたお弁当だとわかります。これからの季節とても大切な工夫が盛り込まれていますね。もし、汁物がない場合は、塩分の味つけを工夫するとさらによくなります。偏食についてですが、お弁当は、食べる量を確保できる内容にし、お弁当に入れることが出来ない食材をご自宅で食べるとよいでしょう。苦手食材の克服は競技力向上にも関係します。1つずつ減らしていく努力を、「お子さんと同じ目線で一緒に」してみてください。

入賞ayataさん(千葉県)45歳女性、高1女子バスケットボール(165㎝、61㎏)

入賞

①塩昆布ご飯、牛肉コチュジャン焼き、エビチリ風野菜炒め(エビ、キャベツ、パプリカ、ズッキーニ)、インゲンとシメジのバジルソースあえ(インゲン、シメジ、ミニトマト、クルミ)、チーズ入りかまぼこ、ローストポテト、ブーケレタス、ミニトマト、キューブチーズ、油揚げ・大根・ワカメのみそ汁、はっさく。所要時間30分。

通常の練習ができず、体型をいつも以上に気にしている時期ですが、できるだけ多くの品目を取り入れ、味の濃淡、彩りを意識したお弁当になるよう心掛けています。

②冷凍食品に頼りがちなので、作り置き可能でお弁当に適した副菜メニューが知りたいです。

松田幸子さんからのコメント

基本の6品が揃っていて、彩もよく、お友だちに羨ましがられそうなお弁当ですね。バスケットボールはコンタクトスポーツの1つなので筋疲労・ケガが多いスポーツです。筋肉の修復のために、もう1品タンパク質をとれる主菜があるとよいですね。作り置きおかずですが、アスレシピの部活弁当で様々なおかずやアイデアを掲出していますので、ご参考にしてください。作ったおかずは良く冷ましてから冷蔵庫へ入れましょう。保存容器にメニュー、作った日付を書いたラベル貼っておくと便利です。
>> 参考レシピ:Ca・Feたっぷり サケとシラスのアスリートふりかけ
>> 参考レシピ:腸を整えるミラクルあえ

入賞アスレシマニアさん(東京都)46歳女性、小2男子野球(126㎝、26.5㎏)

入賞

①ごはん、ちりめんじゃこ、白ゴマ、ミニハンバーグ2個、卵焼き、ミニトマト、ちーちく、枝豆、春巻き。

毎日の昼食弁当。毎日のことなので、全部は手作りせず、1種類は冷凍食品を使っています。毎日ほとんど完食しますが、ごはんが好きなので170gと多めに入れています。所要時間20分。

②すきまにブロッコリーなどを入れたら「やめてくれ」と言われました。何か代わりになるようなものはありますか。

松田幸子さんからのコメント

冷凍食品を上手に使うことはお弁当作りの負担を減らすコツです。家庭の味のお弁当作りは無理があっては続きません。今回は汁物がない分、水分補給とごはんに野菜や海藻を混ぜるのも工夫の1つになると思います。ただ、野菜の量が少ないことが気になりました。インゲンのゴマあえ、ニンジンやピーマン炒めもの、ホウレン草とコーンのバター炒めなどを作り置きすると、空いたスペースに便利です。冷凍の野菜を使うと時短にもなりますよ。
>> 参考レシピ:夏野菜サラダ
>> 参考レシピ:小松菜と油揚げのガーリック炒め

入賞福永由美さん(愛媛県)47歳女性、高1男子剣道(168cm、58kg)

入賞

①焼きサケ、ニラ入り卵焼き、ちくわ天ぷら、ホウレン草のおひたし、ミニトマト、ご飯+のりたま。かかった時間は15分

通学が再開しましたが、以前のような活動量にはまだ戻っていません。そのため、脂質を控えたメニューにしています。鞄が重いので、汁物はつけていません。

②魚のメニューのレパートリーが少ないので、マンネリになってしまいます。短時間で作れるおすすめレシピがあれば教えてください。

松田幸子さんからのコメント

タンパク質が多く、日常に戻っていない活動量に応じて、脂質を抑える工夫は素晴らしいですね。次は練習が本格的になった時の微調整を視野に入れましょう。主菜が多め、野菜は少なめのお弁当ですので、あと1品は野菜の料理を増やしましょう。短時間で作れる魚料理は味付けを変えて(みそ、しょうゆなど)、焼き魚がよいですね。前日漬け込めば朝は焼くだけです。忙しい朝のお弁当作りのお助け主菜メニューになります。
>> 参考レシピ:トースターで簡単!サケのホイル焼き
>> 参考レシピ:レンジで簡単!サバ缶と高野豆腐のカレー煮