サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会で、日本代表の第2戦(日本時間25日0時キックオフ、対セネガル)開催地のエカテリンブルクは、マヨネーズ大好き「マヨラー都市」だった。地元で人気のレストラン「Pashtet(パシュテト)」の料理長ドミトリーさん(32)によると、この街ではデザート以外のほとんどの料理にマヨネーズが使われており、世界一のマヨネーズ都市だという。日本代表も、マヨネーズ料理でパワーをつけて勝利をつかみたい。

記者がプレゼントした日本のマヨネーズを手に笑顔のドミトリーさん(右)とスヴェータさん(左)と太田記者(撮影・オリガ通訳)

 ロシアには、こんなことわざがある。「マヨネーズを入れないのは紅茶だけ」「ゴミでもマヨネーズをかければ食べられる」。ロシア人1人当たりの年間消費量は約5キロ(日本人は約1・5キロ)だが、ドミトリーさんによると、エカテリンブルクの住民は「比べものにならないくらい」の量を消費しているという。これほど愛されているのは、2つの大きな理由がある。

 1つは土地柄。エカテリンブルクは、ロシアを南北に縦断するウラル山脈の麓にあり、寒暖差や気候の変化が激しい地域だ。冬は気温が氷点下40度を下回ることも多い。住民は厳しい環境に体を適応させるため、たくさんのカロリーを必要としている。住民の多くは、最低でも1日4000キロカロリーを摂取しているという。

 もう1つは、街の郊外に有名なマヨネーズ製造工場「エカテリンブルク オイル コンビナート」があること。ロシア全土にマヨネーズを輸送し、街の自慢だ。地元の母親たちは幼少時からマヨネーズを愛し、油や卵黄、レモン汁などを使い、誰でも自家製のマヨネーズを作ることができるという。

 この工場で作られたマヨネーズを使った料理を、ドミトリーさんに作ってもらった。まずはマヨネーズ単体で一口。脂質80%のせいか、のどにずっしりと重くのしかかる。マスタードの風味が利いているのが特徴だ。ロシアの国民的サラダ「オリビア」や、ギョーザに似た人気料理「ペリメニ」なども頂いたが、すぐに満腹になってしまった。

 ドミトリーさんには、記者が日本から持参したキユーピーマヨネーズをプレゼントした。「まずくはないけど、味が薄くてライト(軽)すぎる。これではエカテリンブルクの人を満足させられない」と、申し訳なさそうに言われた。

 日本代表は、この地でセネガルとの第2戦を迎える。ドミトリーさんは、日本製の包丁を愛用するなど日本が大好きだという。「日本人もパワーをつけないといけない。体には良くないけど、選手にもサポーターにもマヨネーズ料理を食べてほしい。力をつけて、勝ってもらいたいね」とエールを送った。【太田皐介】

 ◆エカテリンブルク モスクワの東約1670キロにある、スベルドロフスク州の州都。人口146万人はロシア4位で、アジアと欧州の境界にあるウラル地方の文化・工業の集積地。町の創立は1723年。女帝エカテリーナ1世にちなみ命名された。

(2018年6月20日付日刊スポーツ紙面掲載)

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