2019年度第2回部活弁当選手権 優秀作品発表(4)

入賞Cocoaさん(大分県)42歳女性、中1男子サッカー(169cm、47kg)

入賞

①ご飯(卵 そぼろ)、紅茶豚、サケ、ウインナー、水菜のサラダ(水菜・ニンジン・コーン・豚肉)、ゆで卵、ブロッコリー、ミニトマト、チーズ、プルーン・オレンジ

揚げ物を避け、胃にもたれないメニューにしました。豚肉を使用することで疲労回復につながればという願いも込めています。試合直後は食欲が沸かないようで、本人希望のオレンジ(ビタミン)、プルーン(鉄分)、チーズ(カルシウム)を添えました。

②競技上、真冬でも1日グランドで過ごすため、冬場は温かい汁物を、夏場はさっぱりした麺類を持たせたいのですが、本人が嫌がります。少しでも体が温まる食べ物があれば知りたいです。

山口美佐さんのコメント

固形物よりも水分の方が胃に早く届くことを考えると、鉄を含むヨーグルトジュースとミカンにした方が、効率が上がります。体を温めるものとして、ショウガは有名ですね。その他、シナモン、山椒、ニンニク、栗、八角、長ネギ、香菜、松の実などがあります。料理に加えてみてはいかがでしょうか。

入賞えみさん(埼玉県)44歳女性、小4男子サッカー(138cm、30kg)

入賞

①サケおにぎり、枝豆おにぎり、トマト、玉子焼き、肉団子、ポトフ(ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、ソーセージ、コーン。別にピザ用チーズを持参し、食べる直前に入れる)、オレンジ

毎回、試合のスケジュールが違うので、主食はパパッと口に入れられるおにぎりになります。具はサケや枝豆、自家製焼豚など。冬場は毎回、ポトフを作ります。ポトフの具は前夜に切っておきます。サケは市販ではなく、切り身からフレークを作っています。毎回、同じ内容のお弁当が良いようです。

②栄養が取れるおにぎりの具を教えてください。

山口美佐さんのコメント

小学4年生ですので、これから体は作られていきます。選手としてのコンディション作りも大切ですが、病気にならない健康な体作りも大切です。お弁当はとても工夫されていますが、全体的に見るとカルシウムと鉄が不足しているようです。逆に脂質が高いのが気になります。チーズは、他の乳製品に比べて脂質が高いので取りすぎには注意しましょう。おにぎりメニューはアスレシピに記載のおにぎりレシピ一覧を参考にしてください。

入賞亜里さん(東京都)50歳女性、高1男子サッカー(178cm、72kg)

入賞

①お米2合、鶏もも肉照り焼き、キャベツ蒸し焼き、ジャガイモとニンジンアンチョビバター、小松菜とカニカマの卵焼き、一口ミートパスタ。補食としておにぎり(じゃこと小エビ、イワシふりかけをベースに、サケおにぎりとこんぶおにぎり)、ドライマンゴー、カステラ、手作りチョコ(グラノーラ、アーモンド、クルミみなど)、のむヨーグルト

週末の遠征試合明け、疲れがたまっている月曜日のお弁当です。1週間の始まりなので元気が出るようなものを意識しています。毎日、肉、野菜、魚をバランス良く、ケガ予防にカルシウムを意識的に多く摂らせています。部活の前後で補食としておにぎりと、ドライフルーツや小魚などをよく持たせています。

山口美佐さんのコメント

食品の量が多いと脂質も高くなります。鶏もも肉は皮付きで計算しましたが、皮なしだともう少し脂質が減ります。寝る前に牛乳とビタミンCたっぷりのイチゴや柑橘を食べて深い眠りにつくと、成長ホルモンが出て身長アップしやすくなると言われています。加工食品やインスタント食品に多いリンはカルシウムの吸収を阻害します。1週間の食目標も立てているのでしょうか。引き続き頑張ってください。

入賞yukaryanさん(大阪府)48歳女性、高3男子硬式野球(173cm、70kg)

入賞

①白米に手作りふりかけ、梅干、ワサビ菜、鶏むね肉塩麹焼き、卵焼き(牛乳、チーズ、大葉、アミエビ入り)、レンコンとはんぺんの蒸し焼き(ヒジキ、干しニンジン、枝豆、干しシイタケ入り)、ピーマン肉詰め、豚肉とナスとパプリカのみそ炒め、菜の花からしあえ、手作りみそまる(お湯を注いで飲む)、キウイ

帰省し、自主トレーニングに励む息子の「ケガをしない体作り」弁当。栄養バランスが良く、食べやすい味付けにし、衛生面も重視。腐敗防止のため乳製品を少なめにしているので、小魚、アミエビでカルシウムが摂れるようにしました。旬を意識し、わさび菜、菜の花、枝豆を取り入れ、彩りを入れました。みそまるに使っているニンジン、大根や白みそは自家製。たくさんのおかずがありますが、できるときに作り置きをして冷蔵、冷凍保管してそれを詰めているだけです。

②乳製品をどのような方法でお弁当に取り入れられるのか、教えてください。

山口美佐さんのコメント

手作りふりかけ、おいしそうですね。鉄は充足していますが、栄養価が全体的に少し低いようです。カルシウムの吸収率は、乳製品が小魚類、葉物よりも高いので推奨します。食卓に上げる料理としては、クラムチャウダーなど牛乳ベースの汁物、コロッケ等のつなぎやデザートで使えますが、お弁当に入れなくても常温の牛乳、のむヨーグルトなどで十分です。お弁当は毎日続きますので、上手に手を抜いてくださいね。

入賞田中和代さん(福岡県)43歳女性、中1女子軟式テニス(154cm、44kg)

入賞

①おにぎり2種(梅干し+海苔、ワカメ+ちりめんじゃこ)、ワカメと卵の中華風スープ(トック入り)、鶏むね肉のマヨネーズ焼き、カレー塩かけ、ヒジキと卵の揚げ巾着、チーズ大葉のちくわ巻き、ブロッコリー、焼きイモ、リンゴ、ブドウ、ドライデーツとクルミ

テニス競技は試合が続くと、昼食の時間が十分に取れないので、合間でおかずだけ、スープだけ、おにぎりだけでもエネルギーに変わるような内容になっていればなと、思います。できる限りのサポートを食事面でしたいと思っています。

②昼食時間を十分に取れないため、エネルギー源になるおにぎりのレパートリーを増やしたいです。

山口美佐さんのコメント

食べやすくコンパクトに作られています。テニスの試合日の食事のポイントは、試合3時間前にしっかり朝食。そこでみそ汁も飲みましょう。途中は補食でつなぎます。集中力、体のキレ、体調などに応じて補給し。スープには、すいとんのように炭水化物の具が入るといいですね。また、1個50gに握ったおにぎりで、食べた量が分かるようにするのも良いですよ。

入賞清水晃子さん(鳥取県)50歳女性、中3男子サッカー(168cm、56kg)

入賞

①雑穀米、鶏そぼろ(きな粉、黒すりゴマ、ニンニクとタマネギペースト)、カブの葉と雑魚、大豆炒め、カブの漬物(塩麹、かつお節、昆布)、ブリの煮物、ブロッコリー(しょうゆ糀、酢、甘酒、しょうゆ、すりゴマあえ)、砂肝のネギ炒め(塩、コショウ、レモン汁、ニンニクタマネギペーストで味付け)、みそ汁(カブ、小松菜、切り干し大根、ワカメ、エノキ、サトイモ)、オレンジ、甘酒とバナナと豆乳のスムージー

夕方からの練習を終え、午後8時30くらいに車の中で食べるお弁当です。学校から帰り、練習までに補食(おにぎりとフルーツ程度)をとっているので、米を少なくしています。

②この春からは高校生となり、お昼のお弁当、その後学校の部活になるので、補食を含めてどのくらい持たせるべきか、小食なので悩みます。

山口美佐さんのコメント

食材の特徴を把握し、ミネラルやビタミンを意識したお弁当、素晴らしいです。ただし、雑穀米は鉄の吸収を妨げることもあるので、貧血傾向がある場合は気を付けてください。定期的に血液検査をしてもいいでしょう。現時点では、お弁当の量は大体良いと思います。極端に体重が増減していないか、体調不良ではないか、一番近くにいるお母様が朝、顔や様子を見てあげてくださいね。

入賞さくさくあんずさん(東京都)52歳女性、高2男子陸上・サッカー(178cm、65kg)

入賞

①焼きサケ、鶏むね肉の南蛮焼き、ジャガイモとブロッコリーのチーズ焼き+ラタトゥイユ、紫キャベツのオレンジマリネ、高野豆腐とこんにゃくの含め煮、ミニトマト、レンコンの素揚げ、ご飯(450g)+ヒジキの煮物、豚汁

放課後に部活のある日のお弁当。多くの種類の食材を取り入れ、なるべくコンパクトに収めるように詰めました。副菜などは隙間時間にこまめに作り置きをするようにして、朝はメインのおかずを作る程度で済ませています。部活優先で選んだ学校なので、トップチーム入りを目指す息子のために、体作りのサポートになるよう、見た目からも食欲が沸くようなお弁当を心がけています。

②食べても食べてもなかなか体重が増えないので、アドバイスを御願いします。

山口美佐さんのコメント

陸上競技を3時間行った場合で見てみると、脂質が少ないようです。脂質は揚げ物だけではなく、食品にも入っています。魚の脂は良質ですので、これを利用してお弁当に入れてみましょう。増量希望とのことですが、今の量は現状キープの量。まずは、今のバランスを崩さずに全体的に1割増やすことから始めるといいでしょう。乳製品をプラスして、もう少しカルシウムをとりましょう。