アスリート弁当は条件で作り分け、兄妹のお弁当を作る時の目安(2)

アスリート兄妹弁当の作り方

主食=おにぎり2種(焼きタラコ、ちりめん)

主菜=つくねハンバーグ

副菜=サツマイモの茶巾、野菜炒め、ゆで卵、紫キャベツの甘酢、ブロッコリー、ミニトマト、枝豆、サニーレタス

果物=キウイ

汁物=アサリのみそ汁

先に紹介したエネルギー摂取の基準値の表は、厚生労働省が提示している参考値。本来は、個々の体重や運動量で摂取エネルギーは違います。今回は、より個人に沿ったエネルギー量を計算し、お弁当の必要量を出してみましょう。部活のない日(身体活動レベルⅠ)をベースとし、部活で消費したエネルギー量をプラスする方法です。

兄=17歳、身長170センチ、体重60キロ

身体活動レベルⅠ→2500kcal。3食で割って1食分は840kcal。

妹=15歳、身長155センチ、45キロ

身体活動レベルⅠ→2050kcal。3食で割って1食分は680kcal。

これが昼食に必要なエネルギー量です。

補食はエネルギー消費量で計算

運動で消費するエネルギーはメッツ(※)で計算し、補食量を出します。

メッツ指数
競泳 10 水泳 10
相撲 10 空手 10
剣道 10 柔道 10
ボクシング 10 クロスカントリースキー 10
陸上・長距離 8 自転車 8
ホッケー 8 陸上・短距離/跳躍 7
サッカー 7 テニス 7
フィギュアスケート 7 バスケットボール 6.5
スピードスケート 6 ラグビー 6
ダンス 6 フェンシング 6
レスリング 6 クライミング 5.8
バドミントン 5.5 アルペンスキー 5.3
スノーボード 5.3 ボート 5
カヌー 5 アーチェリー 4.3
野球 4 バレーボール 4
ゴルフ 4 卓球 4
陸上・投てき 4 体操 4
セーリング 3

※メッツとは

運動強度の単位。安静時を1とした時に何倍のエネルギーを消費するかで活動強度を示す。求め方は体重×1.05×時間×メッツ値(テニスは7、体操4)。

放課後2時間の練習をした場合、兄は882kcal、妹は378kcalを消費したことになるので、補食として、主食のおにぎり、乳製品を含むサツマイモの茶巾、果物にキウイを一緒にお弁当箱に詰めて、それぞれ補給します。

お昼ご飯と補食をまとめると、兄は合計1722 kcal、妹は1058kcalで、写真のような分量になります。

兄の昼食+補食のお弁当
兄の昼食+補食のお弁当
妹の昼食+補食のお弁当
妹の昼食+補食のお弁当

おにぎりは1個50g=80kcalにして、差が分かるようにしています。このようにして詰めると、選手本人も、何をどの程度食べたのかが分かるようになるでしょう。

体操など審美系競技の選手は減量することもあり、この量は多いと感じるかもしれません。しかし、成長期の発育を最優先に考えれば、これくらいの量をしっかり食べることが必要です。

>> 主食、主菜ごとに兄と妹の分量の差を比較してみよう