アスリート弁当は条件で作り分け、兄妹のお弁当を作る時の目安(1)

毎日のお弁当を兄弟姉妹、複数の子どもたちに作っている方もいるでしょう。今回は異なる競技に取り組む兄妹のお弁当のポイントをお伝えします。

性別、年代、競技別のエネルギー量

まず、各年代に合ったエネルギー量(目安)のおさらいです。

エネルギー摂取の基準値(kcal)
性別 年齢 休日・座位多い
(身体活動レベルⅠ)
普通
(身体活動レベルⅡ)
活発に運動
(身体活動レベルⅢ)
男子 12~14 2300 2600 2900
15~17 2500 2850 3150
18~29 2300 2650 3050
30~49 2300 2650 3050
女子 12~14 2150 2400 2700
15~17 2050 2300 2550
18~29 1650 1950 2200
30~49 1750 2000 2300

※厚生労働省データ参照

エネルギー量は、炭水化物、タンパク質、脂質の3大栄養素の割合で調整。炭水化物は50~70%、タンパク質は10~15%、脂質が20~30%として合計100%で考えます。このほか、体の調子を整えるビタミンやミネラルを加えます。

持久、瞬発、筋力、ウエートコントロール系

次に、大きく分けてスポーツ競技は、持久系、瞬発系、筋力系、ウエートコントロール系と4つに分けることができます。年代とその日の活動量でエネルギー量を出し、各競技や目的によってご飯やおかずのバランスを整えます。

タイプ 主な競技
持久系 陸上・長距離 サッカー 競泳 バスケットボール
ラグビー テニス 自転車 ホッケー
水球 ボート クロスカントリー
スキー
スピード
スケート
瞬発系 野球 陸上・短距離/跳躍 空手 フェンシング
アーチェリー アルペンスキー スノーボード バレーボール
バドミントン ゴルフ 卓球 ダンス
剣道 フィギュア
スケート
筋力系 陸上・投てき 相撲 クライミング セーリング
カヌー
ウエート
コントロール系
柔道 ボクシング 体操 レスリング

持久系
炭水化物(糖質)の比重を高くするため、糖質の多い野菜や果物も加えます。糖質をエネルギーに換えるビタミンB1も必要です。

瞬発系
しなやかな筋肉を作るため、タンパク質を多くとります。動物性:植物性=2:1の割合がいいでしょう。エネルギー消費量が多く、摂取量少ないと、筋肉を作るためのタンパク質をエネルギーに充ててしまうので注意です。糖質や脂質を効率よくエネルギーに変換するため、ビタミンB1やB2もとりましょう。

筋力系
筋肉を使うため、タンパク質を効率よくとります。筋肉は筋繊維が集まったもの。トレーニングや練習で筋繊維が破壊されますが、体内吸収率の早い水分の乳製品、牛乳やのむヨーグルトをとることで修復し、より強い筋肉となります。タンパク質の代謝に必要なビタミンB6も必要です。脂質は肉、魚、卵、大豆製品などタンパク質を含む食品から摂れます。揚げ物は控えましょう。

ウエートコントロール系
高タンパク低脂質の食品が基本。カルシウムもしっかりとり、骨強化を意識しましょう。

高校テニス部男子と中学体操部女子のお弁当

今回は、テニス(持久系)に励む高校生の兄と、体操(ウエートコントロール系)をしている中学生の妹を想定した「アスリート兄妹弁当」を紹介します。

左が兄、右が妹のお弁当。おにぎり、果物、つくねと野菜炒めの量が異なります
左が兄、右が妹のお弁当。おにぎり、果物、つくねなどの量が異なります

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