オフ期は食材や食べ方をチェンジ、「ダイエット弁当」で体重管理(2)
食べた方がいい食品、控えた方がいい食品
主食のご飯量はトレーニング期よりも減らし、パン、中華麺は脂質も含むため、控えるようにしましょう。肉や魚、卵、大豆製品といった主菜や緑黄色野菜、淡色野菜といった副菜は必ずとるようにしますが、炭水化物(糖質)を多く含むイモ類は1日1回にとどめましょう。その分、低カロリー食品の海藻やキノコ類を多く摂るようにします。
乳製品も、低脂肪のヨーグルトや牛乳を選ぶようにし、果物では高エネルギーのバナナ、高脂質のアボカドは避けましょう。アボカド1個(可食部約140g)で、大きめのおにぎり1個分と同じくらいのエネルギー量があります。
汁物も、ジャガイモ、カボチャ、トウモロコシがベースで牛乳や生クリームを加えるポタージュよりも、みそ汁、すまし汁、コンソメスープなどにし、野菜をたっぷり入れましょう。食事回数も3食をベースとし、必要以上に補食もとらないようにしましょう。
高タンパク低脂質で、鉄などとれるメニュー
カロリー抑えめの「アスリートダイエット弁当」は高タンパク低脂質、しかもスポーツ選手に大切なビタミン、鉄などのミネラルがとれるメニューを揃えました。
主菜は「八宝菜」。高タンパク低脂質(※)の具材は、エビ、イカ、アサリと「中華サラダ」のカニカマです。これに緑黄色野菜のニンジン、淡色野菜の白菜とネギを使ってボリュームを出しましょう。
ご飯には、切り干し大根を入れてかみごたえを出しました。よくかむことで脳が刺激され、満腹感も出ます。カルシウム、鉄も含まれているので、スポーツ選手オススメの食材です。
寒い時期は保温性の高い弁当箱を使って具とご飯を別々に保温、食べるときに丼のようにご飯にのせて食べると、より一層おいしく食べられます。
※参考:高タンパク低脂質=80kcalあたりのタンパク質が14g以上の食品
主菜で魚を使う場合、タンパク質量によって以下のA~Cの3グループがあります。「アスリートダイエット弁当」の八宝菜はAを使用。目的や用途に合わせて選択するといいでしょう。
・A=80kcalあたりタンパク質14g以上
(イカ、エビ、タコ、キスなど)
・B=80kcalあたりタンパク質10以上14g未満
(ニジマス、アジ、ヒラメなど)
・C=80kcalあたりタンパク質10g未満
(サンマ、メロ・マイワシなど)
◆山口美佐(やまぐち・みさ) 管理栄養士。主にテニスのプロ、ジュニア選手をサポートし、講座実績も豊富。現在は早大硬式庭球部の栄養管理コーチを務める。男子2人を育てた経験を生かし、実生活に基づいた指導に定評がある。一般社団法人NUTRITION SUPPORT ASSOCIATION代表理事。