調理の工夫でエネルギーアップ

食事のエネルギー量をプラスしたいときに、工夫したいのが「調理法」です。「ゆでる」「蒸す」「煮る」という調理法よりも、「揚げる」「炒める」「焼く」とエネルギーがアップします。

例えば、豚肉料理では、しゃぶしゃぶではなく「唐揚げ」や「とんかつ」、白米を食べるのであれば「チャーハン」、野菜を食べるのであれば、おひたしよりも「野菜炒め」など、油を使った調理法を取り入れてみましょう。

酸味や香りで食欲アップ

また、油を使った揚げ物や炒めもの、お肉などが食べにくいときには、「酸味」や「香り」をプラスすると食べやすくなる場合もあります。お酢やレモンの酸味をプラスして、さっぱりした口当たりにしたり、バジルや大葉、ショウガやミョウガなどの香りのあるものをプラスしたり、食べやすくする工夫をしてみてくださいね。

個人サポートしているJリーガーの中には、エネルギーアップのためにホームでの試合前夜に必ずウナギを食べる選手がいます(ルーティンの意味も強い)。ウナギの蒲焼きと一緒に酢の物を食べると、食欲も上がり、胃もたれも予防できます。「酸味」や「香り」をプラスするのは、塩分が少なくて満足感が上がるので、塩分を控えている方にもおすすめの食べ方です。

日常での補食のコツ

長時間の運動を伴う成長期の選手にとって、タンパク質や食事のバランスも大事ですが、その前に「エネルギー補給」が必須です。補食には持ち運びができる、小さくてエネルギーが摂れる食べ物が適しています。次の食品例を参考に、「少量高栄養」となるものを意識していきましょう。

主にエネルギー補給ができる食品
・カステラ
・まんじゅうや大福といった和菓子
・チョコレート
・シャーベットなど

タンパク質補給ができる食品
・ヨーグルト
・豆腐など

エネルギーとタンパク質の両方が補給できる食品
・アイスクリーム(高脂肪タイプのもの)
・プリン
・チーズなど

今回は、「食欲&エネルギーアップ!アボカドスパム丼」を紹介します。疲れていても、選手たちがよく食べてくれる高エネルギー丼です。

静岡スポーツ栄養研究会/管理栄養士・中野ヤスコ