βカロテンはニンジン、カルシウムは小松菜以上

主な栄養素と無駄なく摂るコツ
シソのβカロテンはニンジンを、カルシウムは小松菜を上回るほど、ビタミンやミネラルが豊富ですが、シソの葉1枚は約1gということもあり、摂取できる量としては多くありません。

注目されるのはポリフェノールです。シソニン、ペリルアルデヒド、ロスマリン酸、ルテオリンほか、たくさんのポリフェノールが含まれ、食欲増進、抗菌・防腐作用、血管拡張作用、抗うつ作用、腸内環境の改善、抗酸化作用、抗炎症作用、抗アレルギー反応、脳の機能を維持する、エネルギー消費を促進するなど様々な効果があります。

抗菌・防腐作用については、シソが触れていない部分への効果はあまりないため、シソの力を過信せず食中毒には注意しましょう。

赤ジソに多く含まれる色素成分シソニンは、アントシアニンの一種で、酸性で美しい赤色に発色します。梅干しやシソジュースはこの性質を利用したものです。

期待される健康効果は、食中毒予防、食欲増進、風邪予防、ガン予防、生活習慣病予防、貧血予防、血行促進、精神安定、抗アレルギーなどです。

保存するなら
香気成分などのポリフェノールは水溶性です。日が経つにつれ減少するので、早めに使いましょう。

青ジソは切り口を水に浸けて売られているのを見かけますが、そのまま冷蔵庫に入れると低温障害を起こし、黒くなることがあります。洗ってから水けをきり、密封して野菜室で保存しておくと、すぐ使えて便利です。密封しないとカラカラに乾いてしまうので注意してください。1週間ほど日持ちします。

また、洗ってから水けをきり、保存用袋で密封して冷凍すると1カ月ほど持ちます。使う時は凍ったまま手で砕くと、みじん切りの手間が省けます。

赤ジソは青ジソよりも日持ちがしません。乾燥しないように新聞紙などに包んでから、ポリ袋に入れて野菜室で保存します。なるべく早く使用しましょう。塩でもみ、あく抜きをしてから保存袋で密封すると2週間ほど冷蔵保存できます。

花穂ジソ、穂ジソは乾燥しないようにして野菜室で保存します。

【管理栄養士・高木小雪】