のど越し良い物でまずは「食べること」、水分もとれる夏バテ・熱中症対策弁当(2)

激しいスポーツをする選手は塩分含むドリンクを

 暑さによって消化機能が低下すると、汗を大量にかいて脱水を起こしたり、逆に水分を摂りすぎて体内の水分やミネラルのバランスが悪くなったりします。また、湿度が高いと汗の蒸発が妨げられ、体内に熱がこもり体温調節機能が下がることもあります。

 これらを防ぐため、日頃からの水分の取り方も重要です。成人の体の60%は水分(体液)でできており、年齢が若いほどその割合が高くなっています。体液の99%は水、1%が電解質、つまりナトリウム(塩分)が必要となります。

弁当箱、水筒
夏バテ防止熱中症対策弁当。協力・サーモス(株)

 激しい運動をする選手は水やお茶よりも、塩分、糖分が入ったスポーツドリンクがおすすめ。体内に水分が吸収されやすいよう調節されているためです。ただし、メーカーや種類によって成分や配合が違うので、自分に合ったものを選ぶのも大切。飲む適温は5~15度で、冷蔵庫から取り出したぐらいの温度です。

 水分損失が体重の2%にもなれば、めまいや吐き気など熱中症の自覚症状が表れ、運動能力の低下をきたします。練習前後に体重を計測し、練習後に排尿があるかなど、自分でチェックすることも必要です。

 水分は、練習1時間から30分くらい前までに、250~500ml摂っておくことがポイント。練習中は200mlほどを20分おきごとにとった方がいいですが、とれない競技の場合は、練習前にしっかり飲んでおきましょう。

<夏場のおすすめ手作りドリンク>

 今回のお弁当には「ハーブティー」を使ったドリンクをつけています。茶葉のローズヒップはビタミンCが豊富。砂糖を約3.5%加えることで疲労を軽減し、体内へ水分の吸収率を上げます。発汗が多い時は、塩をひとつまみ入れるといいでしょう。塩と砂糖を必要量加えてオリジナルドリンクを作るのもおすすめです。

手作りドリンク
ローズヒップのハーブティー

 一方、糖分の多い清涼飲料水は控えましょう。お茶類も緑茶などカフェインが入っているものは利尿作用があるため、注意が必要。麦茶はノンカフェインですが、ナトリウムが入っていないため、塩分のあるものを口にするなど工夫も必要です。

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