<抗炎症作用を持つ食材>

 ヤマイモは「滋養強壮の薬」として、古来から食べられてきたイモ類です。ジャガイモやサツマイモよりも歴史は古く、漢方薬としても利用されています。漢方では、ヤマイモを乾燥させたものを「山薬(サンヤク)」といい、滋養強壮、せき、下痢、胃腸虚弱、食欲不振などに効果があるとされています。

消化酵素ジアスターゼ 

 そんなヤマイモには消化酵素のジアスターゼが大根おろしと同様、豊富に含まれています。ジアスターゼはアミラーゼとも言い、糖質を分解する消化酵素です。胃腸薬や消化剤としても市販され、胃もたれや胸焼けの治療、防止として使用されています。

 クリスマスシーズンで、ケーキやお菓子を食べることが増えたり、年末に外食が続いたり、年始でお雑煮におせちを食べたりと、食生活も糖質に偏りやすい時期となりますね。胃腸の調子も悪くなりやすく、コンディションを崩しやすい時期といえるでしょう(そのため、胃を休めるために七草がゆを食べるのです)。胃腸が弱る時期こそ、ヤマイモや大根のジアスターゼ(アミラーゼ)を積極的にとることをおすすめします。

 また、ヤマイモのぬめり成分が胃腸の粘膜を強くしたり、疲労回復や免疫力アップに一役買います。鉄、亜鉛、カリウム、マグネシウムなどのミネラル類、ビタミンB1を豊富に含んでいるので、エネルギー代謝の促進、糖質の吸収を助けてくれます。

胃腸が弱ったときに、居酒屋メニューの定番「豆腐入りヤマイモ鉄板」

 今回紹介するレシピは、福岡の居酒屋メニューの定番「豆腐入りヤマイモ鉄板」。お好み焼きのようですが、粉は入っていないのでかなりの糖質オフとなります。

 ちなみに、ヤマイモに含まれる糖質の量をお好み焼き1枚分で比較すると、以下の数値になります。

小麦粉100g中 糖質73.3g
米粉100g中 糖質81.3g
ヤマイモ(長イモ)300g中 糖質38.7g

 さらに、このメニューには豆腐を加え、タンパク質を強化しています。副菜の1品としても◎。キャベツ、ネギ、チーズ、じゃこ、桜エビ、ゴマなどをトッピングしてもいいでしょう。

 火を通すので、消化酵素の効力は失ってしまいますが、ヤマイモ自体の栄養価は変わりません。食物繊維も豊富に含み、胃腸に優しいふわふわの1品になります。糖質を摂りすぎた日、夜食に、胃腸が疲れているときに、ぜひお試し下さい。

【管理栄養士・園部裕美】