休業・休校要請が解除、緩和される地域が出てきましたが、全国のジュニアスイマーが足並み揃えてプールに飛び込めるには、もう少し時間がかかりそうです。1日24時間は全員同じ。同じ学年の人とは今後も戦っていきます。今、置かれた状況で出来ることを最大限にやっていきましょう。

男子は「筋力」、女子は「体格」

さて、「ジュニア競泳選手のパフォーマンスに影響する因子」(渡邊將司,高井省三、体力科学<2005>,54,353-362)というレポートがあります。これによると、効率よく力を水中で使える技術、つまり、ストローク効率が低年齢でパフォーマンスに影響を及ぼし、それは年齢が上がっても強いとされています。

さらに中高生になると、低年齢ではあまり目立たなかった因子が浮上します。15歳以上の男子では「筋力因子」、女子では「体格因子」がパフォーマンスに影響することが強まったそうです。

発育・発達段階で見てみると、この年代は男女とも筋力がアップし始めます。特に女子は、第二次性徴で体脂肪量が増えるので、適正な体脂肪率を維持した上で筋力を上げる必要があります。この年齢では、瞬発的を鍛える筋力トレーニングを積極的に行うことがプラスに働くことになりそうです。

瞬発力向上のためにカルシウムが必要

また、令和元年度学校保健統計によると、13~14歳の男子の身長平均は154.8~156.5センチですが、上記レポートの同年齢の選手たちの平均身長は160センチを超えています。ジュニア競泳選手は、瞬発的トレーニングで注目したいタンパク質やカルシウムが、より多く必要なのです。

今回紹介するのは、瞬発的トレーニングに役立つおかず「パワー爆発!肉巻きちくわ」です。筋肉修復に大切なタンパク質は一般的な野菜肉巻きと同量ですが、チーズとちくわを使うことで、カルシウム量が4倍以上摂取できます。

カルシウムは給食がないと、常時不足しやすい栄養素です。休校分を早く取り戻し、スイマーの体を磨いていきましょう。

管理栄養士・松田幸子