理解して使っているか、プロテインやサプリメント

さて、プロテインを使用している選手は多くいますが、「何のプロテインを飲んでいるのか」と質問すると、「チョコ味のやつ」「○○(メーカー名)の」といったような回答をしてきます。私が知りたいのは、プロテインの種類(ホエイやソイなどの原料やウエイトダウンなどの用途)や含まれているタンパク質の量なので、「ホエイとかソイとか色々あるよね。ウエイトダウンとか用途も分かれているでしょ」「タンパク質は何グラム摂れるの?」と聞き直すと、答えられるアスリートもいますが、答えられないアスリートの方が多いのが現状です。

自分が使用しているプロテインから摂れる栄養素も分かっておらず、きちんとした目的もないまま使用している選手や、知らないうちに過剰摂取になっている選手が多くいるのです。

プロティン=タンパク質

プロテインは、日本語で「タンパク質」を示します。つまり、肉や魚に含まれるタンパク質と同じなのです。さらに、アミノ酸はタンパク質が消化・吸収されたものなので、タンパク質・プロテイン・アミノ酸は同じものだと言えます。

ただ、プロテインは粉状に加工され、必須アミノ酸やビタミンなどをバランスよく含んでいるため、肉や魚を食べるよりも消化・吸収が良く、効率よくタンパク質が摂れます。アミノ酸も同様です。

食事でタンパク質が十分摂れている時は、サプリメントは必要ありません。しかし、食欲がない時や食環境が整わないなど、どうしてもうまくタンパク質が摂れない時に使用することで、タイミングによってはメリットを最大限に生かすことが出来ます。

筋肉を増加させるポイント

いずれにしても筋肉は、食事からタンパク質を摂取することとトレーニングが揃わないと作られません。下記を参考にして、筋肉を増加させるポイントを日々のコンディショニングの一環として取り入れていきましょう。

筋肉を増加させるポイント

(1)筋合成のスイッチが入り、合成速度が最大になる量のタンパク質を摂取する
(2)摂取すべきタンパク質は1回でまとめて摂るのではなく、3食に分けて均等に摂取する
(3)筋トレなどのトレーニングを行い、筋合成のサイクルをきちんと回す

今回、紹介するのは油揚げを使った煮物、「信田煮(しのだに)」です。油揚げに材料を詰めて煮るだけですが、油揚げ、卵、ひき肉(今回は豚肉を使用)と3種類のタンパク源を一度に摂ることが出来る上に、味付けが濃いめなのでごはんが進む優れものです。

油揚げは汁物などに使うくらいで、1袋買っても使い切れないというご家庭も多いと思います。冷凍保存もできますが、たまには油揚げを使った主菜を作ってみてはいかがでしょうか。

女子アスリート/管理栄養士・佐藤郁子