夏場に大切な大会、大きな大会を控えている選手もいるでしょう。今回は「試合前日の部活弁当」を紹介します。試合前のお弁当だけでなく、当日の朝にも利用できる「カレー」のお弁当です。
最高のコンディションで試合を迎えるためのポイントは「エネルギーになる糖質をたっぷりとる」こと。主食が全体の7割になるように調えます。ただし、6品をそろえる基本の食事のスタイルは変わりません。
主食が全体の7割に調整
主食以外の品目について説明します。
●主菜=肉・魚を2、大豆製品を1、卵を1の割合でいつも通りとる。脂質の多い部位、揚げ物は消化に時間がかかるので避ける。
●副菜=緑黄色野菜、淡色野菜ともにとる。緊張などで下痢をする選手は食物繊維の多い野菜を避ける。生野菜でなく、必ず火を通す。
●乳製品=牛乳やヨーグルトをとる。水分を多くとるのでヨーグルトの方が食べやすい。
●果物=かんきつ類、イチゴ、柿、パイナップル、キウイなどからビタミンCをとる。
●汁物=具だくさんみそ汁を飲む。みそ汁の塩分濃度はスポーツドリンクに近い。
選ぶ食品は、エネルギーになりやすいもの、グリセミック指数(※)が高い(血糖値を上げやすい)食品をおすすめします。参考数値として前日は70以上、当日は85以上です。
<試合前日のおすすめ食品>
●主食=胚芽精米、マカロニ、ベーグル、コーンフレーク、赤飯、うどん、ナン、ご飯、バターロール
●副菜=ヤマイモ、あずき、長イモ、ニンジン、切り干し大根、トウモロコシ
●乳製品=練乳
●果物=イチゴ、パイナップル
●その他=ジャム
<試合当日(期間中)>
●主食=フランスパン、食パン、ビーフン、うどん、もち
●副菜=ジャガイモ
保温ジャーで勝ちカレー弁当
今回はおすすめ食品を使い、保温ランチジャーを利用したカレーをお弁当にしました。「試合で勝ちカレー弁当」です。
「ナスとパプリカのひき肉カレー」は、隠し味で乳製品のスキムミルクを加えています。
さらに、ビタミンA含有量の多いニンジンやパプリカなどの緑黄色野菜をピクルスとして添え、ビタミンCたっぷりのパイナップルと白玉で糖質補給できるようにしています。
カレーは夜に作り置きできるので、前日のお弁当だけでなく、当日の朝にも利用できます。具だくさんみそ汁や100%オレンジジュースなどをつけて、アレンジしてみてください。
※グリセミック指数 食物が体内で糖に変わるスピードを表す指数。血糖値が上昇しやすいかどうかの目安になる。
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