好き嫌いなく食べられることに越したことはありませんが、誰でも苦手な食べ物があります。私はピーマンが苦手です。

苦手な食べ物の上位常連

苦手な食べ物の全国調査で、上位の常連は魚です。

私が住んでいる静岡県は魚が豊富で、小さな頃から食べ慣れているためか、魚が苦手な選手は少ないように感じています。肉よりも噛むことが楽なので、今どきの咀嚼力の弱い子どもたちは苦手どころか、好んで食べているかもしれません。

しかし先日、静岡県外の選手が多く寮生活をしているチームに「どんなお弁当が食べたいか」を聞いたところ、「魚が苦手」「肉を増やしてほしい」という回答が多数みられました。また、ヒジキや高野豆腐の煮物も食べられない選手がたくさんいて、食べられる選手がみんなの分を山ほど食べているとも聞きました。

肉ばかりでは、成長期のアスリートにとって大切なビタミンDが不足してしまいます。食べ物の選び方や目的を伝えようと、栄養講座の準備もしていましたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、残念ながら中止になりました。

アスリートに注目される栄養素

例えば、今回紹介する「ブリカツカレー風味&ニンニクしょうゆ風味」のビタミンDは6.7µg(マイクログラム)なのに対し、同じ分量のトンカツは0.2µgしかありません。ビタミンDは今、アスリートにとても注目されており、積極的に摂取することがすすめられている栄養素(過剰摂取による弊害もあるので、摂りすぎには注意)。ビタミンDは日光に当たることで体内で合成されますが、外出自粛で日光を浴びないと不足する可能性があります。

今回のレシピ」では、魚が苦手な選手が少しでも苦手意識がなくなり、おいしく食べられるように、男子選手に人気のカツにしたレシピです。カレー味やニンニク風味にすると、お弁当に入れてもおいしく食べられます。味付けをユズコショウ、ショウガ風味にしてもいいでしょう。ブリのほか、マグロ、サワラ、サケなどでも作ることができます。

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