<栄養素を無駄なく摂る食べ方:野菜編>

芽キャベツはベルギー原産と言われるアブラナ科の野菜です。日本へは明治になってから伝わりました。

一般的なキャベツのように1株に1つ結球するのではなく、脇芽が結球してブドウのようになります。子持ち甘藍(こもちかんらん)や姫甘藍(ひめかんらん)などとも呼ばれます。

脇芽が結球し、ブドウのようになる
脇芽が結球し、ブドウのようになる

濃い緑色で、葉がしっかりとかたく巻き、重さを感じるものを選びましょう。

主な栄養素と無駄なく摂るコツ
芽キャベツはβカロテン、ビタミンK、ビタミンB群、ビタミンC、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、食物繊維、タンパク質などが豊富です。キャベツは淡色野菜ですが、芽キャベツは緑黄色野菜に分類されます。

特に葉酸とビタミンCが多く、ゆでたものでもそれぞれ100g(大きめ5個程度)で1日の推定平均必要量以上を摂ることができます。 ビタミンCは生のレモン全果を上回っています。

アブラナ科の野菜に共通しているファイトケミカル(フィトケミカル)に、グルコシノレートがあります。辛み成分であるイソチオシアネートのもとになるもので、肝臓の解毒酵素の活性化や抗酸化力を高めるほか、殺菌作用や代謝を高める作用もあります。胃腸薬にも使われている「キャベジン」も含んでいます。

芽キャベツはかたくて少し苦味があるため、加熱調理に向いています。サラダや付け合わせ、炒め物に使うときは下ゆでが必要です。煮込み料理の場合は下ゆでせずに入れることができ、煮汁ごと食べると栄養素を逃しません。

鶏肉と芽キャベツのミルクポトフ
鶏肉と芽キャベツのミルクポトフ

期待される健康効果は、風邪予防、ガン予防、貧血予防、胃腸の保護、消化促進、美肌効果、生活習慣病予防、骨粗鬆症予防などです。

保存するなら
新聞紙などに包んでポリ袋に入れ、野菜室で保存します。1週間ほどで使いましょう。

冷凍する場合はかためにゆでて、保存袋に入れて冷凍します。1カ月ほどで使いましょう。

【管理栄養士・高木小雪】

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