毎日のバランスの良い食事は、アスリートのコンディションを整えるための重要な要素の1つです。遠回りに見えますが、続けることで確実にカラダは変わっていきます。

 続けることが大切なのですが、毎日の食事の献立を考えるのは大変なことですよね。鍋やシチュー、ポトフなどは、肉類や魚介類などタンパク質を多く含むものと、たくさんの野菜が摂れるので大助かりです。

 そのような料理を活用する時のポイントは「多くの種類の食材を選ぶこと」。それにより、多くの種類の栄養素が摂れることに繋がっていきます。さらに食材の特徴を知っていれば、選ぶ時にも便利ですし、買い物も料理も楽しくなるのではないでしょうか。

普通のキャベツより栄養価が高い

 今回は、今が旬の「芽キャベツ」を紹介します。芽キャベツは直径が3センチくらいの小さいキャベツですが、普通のキャベツとは種類が異なり、成長しても大きくなりません。茎に生えるわき芽が結球したもので、1株で50個前後収穫できます。普通のキャベツより硬いので、生食ではなくシチューなどの煮込み料理やソテーして付け合わせなどに使います。

 気になる栄養価は、普通のキャベツに比べて、ビタミンCは約4倍、ビタミンKは約2倍、葉酸は約3倍、βカロテンは約14倍、カリウムは約3倍、食物繊維は約3倍と、ほとんどの栄養素において芽キャベツの方が多く含まれています。

 出回り時期は11月下旬から3月ごろまで。1~2月が最も多く出回り、味も美味しくなります。選び方は、色が濃いきれいな緑色で、葉がしっかりと巻いているもの、重みがあるものを選びましょう。洗わずに、通気性のあるポリ袋に入れて冷蔵庫で保存しますが、鮮度が落ちると栄養価も下がるので、新鮮なものを選び、なるべく早く使用するようにします。

 外側の皮を1~2枚むき、丸ごと使用する時は、軸に十字の隠し包丁を入れ、火が通りやすくします。苦みが気になる場合はたっぷりの湯でサッと茹でますが、栄養を損なわないために、煮込み料理などはそのまま使用すると良いでしょう。火が通れば、渋みや苦みを感じにくくなり、食感もホクホクになります。

鶏肉と芽キャベツのミルクポトフ
鶏肉と芽キャベツのミルクポトフ

 写真は「鶏肉と芽キャベツのミルクポトフ」です。1品で良質なタンパク質、1日の野菜摂取目標量の350gの約半分量、カルシウムの必要量の4分の1を摂ることができます。小さくても栄養価が高い芽キャベツを使用したミルクポトフ、試してみませんか?