おせちが長持ちする理由

さて、ここでおせち料理の味を思い出してみましょう。

今はだいぶ健康ブームで薄味になりましたが、伊達巻、栗きんとんは甘く、数の子、いくらのしょうゆ漬けなどはしょっぱい味。酢だこ、酢レンコン、紅白なます、たたきごぼうといったような酢を使うものもあれば、煮しめのような味付けがこってりの料理もあります。

砂糖や酢の防腐効果、塩蔵などは「長持ちする科学」が含まれています。重箱の壱の重(おせちの一段目)に詰められる黒豆は、祝い肴三種(黒豆、数の子、田作り)の1つ。祝い肴と餅さえあれば、「最低限のお正月のお祝いができる」と必須のものとして扱われています。「まめ」に働き、「まめ」に暮らせるように、という願いが込められた黒豆。あんこにはその昔、無病息災や魔除けを祈願する行事に小豆を使った料理として始まったのが、日本での起源です。

忙しい師走ですが、今年1年生きてこれた感謝と来年度の願いを込めて、おせちを作ってみませんか。お子さまと一緒に黒豆を煮たり、栗きんとんや伊達巻などチャレンジしてみてください。

親子で作ろう!栗きんとん

材料
・サツマイモ…中1本
・栗の甘露煮…100g
・くちなし…大さじ1
・砂糖…大さじ1~2
・塩…小さじ1

作り方
(1)サツマイモはふかしておく。
(2)栗の甘露煮をシロップと栗に分ける。
(3)シロップに砂糖と塩、くちなしを入れてレンジ(500W)で1~3分温める。
(4)皮をむいたサツマイモをジッパー付き保存袋に入れてつぶす。
(5)栗は1口大に切る。
(6)(4)にシロップ、栗を入れてよくもんで混ぜる。

おしるこを作ってみよう

材料
・小豆…200g
・砂糖…150g~200g
・塩…小さじ1
・水…1L

作り方
(1)小豆は良く洗って鍋に2倍以上の水を入れる(分量外)。
(2)火にかけて沸騰したら1回お湯を捨てる(ゆでこぼす)。
(3)水を加えて弱火~中火で30~1時間程度煮る。灰汁を取り除く。
(4)柔らかくなったら、砂糖を2~3回に分けて入れる。