受験真っ只中の選手やご家族も多いかと思います。私がサポートする選手たちも、いつの間にか高校3年生となり、それぞれの道にチャレンジしています。コロナ禍での感染防止対策も体調管理もとても大変です。特に今年度はスポーツの大会も少なく、スポーツ推薦での進学が難しくなった、志望校の変更があった選手もいるのではないでしょうか。

消化良くバランス良くエネルギー源しっかり

「受験前の食事は、試合前の食事と同じ」と考えてください。緊張から胃腸の働きが低下するので、バランスを整えながらエネルギー源をしっかりとり、消化の良いものを意識して、ここ一番の体調を整えましょう。

受験前日に控えた方がいい食べ物

受験前日に控えた方がいい食べ物は「消化の悪いもの」「刺身などの生もの」「辛すぎるもの(刺激物)」が挙げられます。

消化が悪い食べ物を具体的に言うと、「クリーム系や揚げ物などの油が多い食べ物」「たくさんの海藻」「キノコ類やゴボウなどの食物繊維が多いもの」です。

「刺身や寿司などの生もの」「十分な加熱がされていない肉料理」「魚料理」は食中毒のリスクがあります。また、辛い物をたくさん食べるとおなかを壊すこともあるので控えましょう。験を担いでつい、大好きな「とんかつ」を食べたくなるものですが、受験が終わってからにしましょう。

孤食でも寂しくない彩りと温かさ

コロナ禍の現在、感染対策として家族とではなく、1人で食事をしている選手も多いと思います。1人での食事は寂しいかもしれませんが、その代わり、赤やオレンジ、緑などの色をたくさん使った彩り鮮やかな料理、体がほっこり温まる食事にして、寂しくならない工夫も必要かもしれませんね。

前日の食事は翌日のコンディションに大きく関わるので、消化が良く、栄養バランスがいいメニューを食べましょう。

今回紹介するのは、受験前日のおかずとしても適した「みそ味の肉じゃが」です。普段はしょうゆベースの肉じゃがが多いと思いますが、みそ味にして嗜好を変えてみると食も進みます。

温かくホクホクとしたジャガイモやニンジンなどの根菜類は体が温まります。豚肉は疲労回復や糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が多くとれるので、ご飯と一緒にとりましょう。合格を祈っています。

管理栄養士・舘川美貴子