日本人のタンパク質不足が指摘されています。戦後、食事の内容が改善されてからは、摂取状況に注意が向くことはあまりありませんでした。しかし近年、健康寿命を延ばすために注目されている、サルコペニアやフレイル予防という観点から見ると、タンパク質が不足している傾向にあります。特に30代以上においては、朝食の際の摂取不足が深刻と言われています。筋肉や骨、血液など私たちの体の材料となるタンパク質は朝、昼、晩の3食でバランスよく摂取することが理想なのです。

解決策の1つに、夕食で摂りすぎている分をうまく朝食に持っていき、1日3食バランスよく摂取するようにすることがあります。実は、テレワークが増えた影響でコロナ禍前に比べ、家で朝食をとる人が増えたと言われています。これを機に朝食のタンパク質不足を解消しましょう。

管理栄養士の杉本恵子先生は、「手軽」「簡単」「楽しい」「おいしい」が食生活改善への近道と言います。最初から高い目標をかかげて完璧な食事をとろうとしてもうまくいきません。何でも習慣化することが大切です。

例えば、主食がトーストなら、そこに卵やハム、ヨーグルト、牛乳などタンパク質を豊富に含む食材を加えることを意識してみてください。成分の70%がタンパク質であるかつお節を「ちょい足し」すれば、もっと簡単です。そこで、忙しい朝でも手間がかからない簡単アレンジレシピとして、杉本先生にかつお節「ソフトけずり」を使った朝食レシピを紹介してもらいました。

かつお節ポテトサラダサンド

主な材料(2人分)
ロールパン…2個
ポテトサラダ(市販のものでも可)
かつお節…4・5g
トマト…2切れ
レタス…適量

作り方
①ボウルにポテトサラダとかつお節を入れ混ぜる。
②トマトの輪切りをさらに半分に切り、半円型にする。レタスは食べやすい大きさにちぎる。
③ロールパンの中央に切り込みを入れ、かつお節を混ぜたポテトサラダとトマトをはさむ。

かつお節・のりチーズトースト

主な材料(2人分)
食パン(6枚切り)…2枚
かつお節(ソフトけずり)…9g
しょうゆ…小さじ2(12g)
のり…適量
スライスチーズ…適量
しそ…適量

作り方
①ボウルにかつお節としょうゆを入れて、よく混ぜる。
②食パンにしょうゆと混ぜたかつお節、のり、チーズの順にのせ、トースターで焼く。
③極細の千切りにしたしそを散らす。

厚切りハム&かつお節エッグのマフィンサンド

主な材料(2人分)
イングリッシュマフィン…2個
卵サラダ(市販のものでも可)
かつお節…4・5g
厚切りロースハム…1枚(80g)
レタス…適量

作り方
①ボウルにかつお節と卵サラダを入れて混ぜる。
②厚切りロースハムは半分に切り、フライパンでこんがり焼く。
③レタスは食べやすい大きさにちぎる。
④イングリッシュマフィンを半分に切り、トースターで焼く。下からレタス、ロースハム、かつお節を混ぜた卵サラダの順ではさむ。
⑤お好みでミニトマト(分量外)を添える。

卵サラダの参考レシピ レバー入り卵サラダ

かつお節たまねぎチーズパン

主な材料(2人分)
フランスパン(スライスしたもの)…4枚
たまねぎ…80g
かつお節…4・5g
しょうゆ…小さじ2(12g)
ピザ用チーズ…適量

作り方
①たまねぎは薄切りにし、水気をきる。
②ボウルにたまねぎ、かつお節、しょうゆを入れ混ぜる。
③フランスパンにかつお節と混ぜたたまねぎ、ピザ用チーズを乗せ、トースターで焼く。
④お好みでレタス、プルーン(分量外)を添えて盛り付ける。