コロナ禍だからできた増量と肉体強化

春季大会が中止となり、菅平での合宿で強化もできなかった。しかし、この間、決して歩みを止めたわけではない。コロナ禍だったからできたこともある。

元々、春にフィジカル強化をもくろんでいたSH飯沼蓮(3年)は、増量と筋力アップに力を注いだ。補食として午後4時と10時にご飯を食べ、寝る前にプロテイン。ウエートトレーニングも提示されたメニューのほか、自主的にYouTubeなどの動画を見ながら取り組み、除脂肪で2キロ弱増やすことに成功した。

「人生で一番、ウエートにはまりました」と後輩とペアを組んで刺激し合い、169センチ、74キロでベンチプレスは125キロから135キロにアップ。体のキレが増し、体重が増えても動きは軽くなったという。

昨季の大学選手権準決勝明大対東海大でパスをするSH飯沼(中央、2020年1月2日)
昨季の大学選手権準決勝明大対東海大でパスをするSH飯沼(中央、2020年1月2日)

「帰省した選手が戻って来た時に、『体でかくなったね』と言われたくて頑張ったんです」と飯沼が声を弾ませると、大賀も「でかくなったと思います」と笑顔で応えた。その大賀も「実は僕も、でかくなったと言われたくて、毎日4時間ジムでウエートやってました」と明かし、お互い爆笑した。

「通常の練習があったら、それだけでいっぱいになってしまうので、コロナだったから出来たことです」。飯沼が言うようにこの期間、個人のフィジカルやスキル向上に充てた選手も多い。チーム内で例年以上のコミュニケーションをとり、ラグビーにこれだけ向き合ったことも、かつてなかったかもしれない。髙橋は「学年関係なく話せてきたことが、グラウンドのプレーに生かせると思う」と結束力の強まりに手応えを感じている。

昨季の大学選手権決勝明大対早大 後半、トライする明大箸本(2020年1月11日)
昨季の大学選手権決勝明大対早大 後半、トライする明大箸本(2020年1月11日)

10月4日の開幕戦、立大戦に向けてチームの雰囲気も変わってきた。8月23日から1週間、福島・Jヴィレッジで合宿。9月に関東学院大、慶大、流通経大と練習試合形式の合同練習を行ったことで、今の力を試せたことも大きい。

飯沼は「試合に集中できてるし、モチベーションも上がってきている。ワクワクしている」と気持ちの高まりを表現した。開幕2試合は明大グラウンドで無観客試合として行われる。「いつもと違う環境でやることになるけど、明治としてやることは変わらない」。髙橋も力を込めた。

【アスレシピ編集部・飯田みさ代】