ゲーム感覚でできるのがカギ

「楽しいですよ。ゲーム感覚でできるから」と選手たちが声をそろえるのは、今年6月に導入された「勝ち飯PAD」による筋肉量のコントロール。味の素「ビクトリープロジェクト」が取り入れたもので、毎日の食事や体重、体脂肪率の変化を書き込んで使う。

「勝ち飯」PAD
「勝ち飯」PAD

17年1月から本格的にサポートを始めた味の素だが「なかなか効果が表れなかった」(同プロジェクト上野祐輝氏)。そこで、タンパク質5グラムを○1つとして食事ごとの摂取量を書き込むシートを製作。「肉料理は○3つ」「そば1玉○2つ」など○の数で摂取量が分かるようにした。

体重によって必要な○の数(摂取タンパク質量)は違うため「私は1日30個必要」とか「昼までに15個だから補食と夕食で15個増やさないと」とゲームのように摂取できる。同プロジェクト管理栄養士の鈴木晴香さんは「選手たちの意識もさらに変わった。今は積極的に栄養表を見ています」と、PADの効果を口にする。

選手は毎週1回、シートを写メで同プロジェクトに送っている。鈴木さんらがこれをもとにアドバイス。高野内トレーナーとも密に連絡をとり合い、選手と個人面談も行う。「世界で戦うための体を作るために、栄養面でサポートするのが我々の役割です」と上野氏は話していた。

(2019年11月28日、ニッカンスポーツ・コム掲載)