梅雨に入り、蒸し暑さが増してきました。食欲も落ちがちですが、熱中症の心配も高まるこの季節こそ、バランスのよい食事としっかりとした休養が必要になってきます。

鶏むね肉にマリネをプラスした「サラダ風チキンのマリネ」

 このような時期には、毎日の食事にメリハリをつけること、一皿で数種の食品や栄養素が取れるような料理を選んでいきたいもの。今回は、野菜だけになることの多いサラダに、家庭で簡単に作れる鶏むね肉のマリネをプラスした「サラダ風チキンのマリネ」を紹介します。

 鶏むね肉は、アスリートにはおなじみの高タンパク、低脂肪な食材です。それだけではなく「イミダペプチド」というアミノ酸が含まれており、これが疲労回復に効果的な成分だと言われています。

 蒸し煮して柔らかく火入れした鶏むね肉に、タマネギとパプリカをじっくり炒めて甘みを出してから酢をさっと絡めたものを加えると、じんわりと味がしみ込んで酸っぱすぎず、肉も硬くならずにいただけます。

酸っぱいけどアルカリ性食品

 酢は、酸っぱいため酸性食品と思う人もいるでしょうが、実はアルカリ性食品。酸性に傾きがちな体を調えてくれるほか、カルシウムの吸収を助けたり、腸内環境を整えたりと、日々の生活に取り入れたい効果がたくさんあります。

 さらに、スポーツ後の体にうれしいクエン酸による疲労回復効果も期待できます。また、酢を上手に料理に取り入れると、味の複雑さが増して減塩もしやすくなります。

鶏むね肉の調理のポイント

 鶏むね肉は加熱すると硬くなり、パサパサになりがち。しっとりとした食感に仕上げるには、じっくり中まで火を通す、少し時間をかけてじわじわと加熱する方法が向いています。

 事前に砂糖を少しすりこんでおくと、砂糖の保湿効果で肉質がしっとりと仕上がります。ちょっとした工夫を加え、柔らかく調理してください。

 蒸し暑い季節にさっぱりとしたものが欲しくなるのは体の素直な要求から。ぜひ酢を、毎日の食事に取り入れてみてください。

料理家・山内千夏