体調とメンタルには、密接な関係があります。食事・栄養状態、睡眠の質に加えて、気持ちの状態は身体とつながっています。ストレスが身体に影響を及ぼすことはご存じだと思いますが、考え方(=心理的背景とここでは呼びます)によって、どの場所に不調が起こりやすいことも段々と分かってきました。

体調が悪くなりやすい人と、いつ何を食べても元気な人の違いはどこにあるのでしょうか。もちろん、食事内容や遺伝子が関係する部分もあります。全く同じものを食べていても人それぞれ、筋肉のつきやすさ、やせやすさ、太りやすさ、ケガをしやすい・しづらい…など様々ですが、加えて心理的背景が体調に大きな影響を及ぼすのです。

「言葉」に心理的背景が表れる

人の心理的背景は潜在的であり、無意識のことが多いものですが、「言葉」として表面に出てきます。その人の言葉の使い方をみれば、心理的背景が見えてきます。

「妻が料理を作ってくれないので、夕飯が適当になってしまいます」
「子どもの寝かしつけがあるので、セミナーに出席できません」
「風邪が流行しているので、マスクをしなければなりません」

上記はすべて「他責型」の人の言葉の使い方です。他責型というのは、自分の考えではなく、他人がどうだから自分はこうする、という考え方です。

他責型の考え方は自分の軸を持たず、目的が曖昧なので成果につながらないことが多く、体調を崩しやすい人の特徴的な心理的背景です。反対に、自分の軸がある考え方を「自発型」と呼びます。

「他責型」を「自発型」に変えるには

現在、社会でも「自発型」の人が求められています。「他責型」を「自発型」にしていくには、言葉をどう変えたら良いでしょうか。上記3例を自発型の言い方にしてみましょう。

「(私が)夕飯を適当に済ませてしまいます」
「私がその時間に子どもの寝かしつけをしたいので、セミナーに出席できません」
「(私が)風邪をひきたくないので、マスクをします」

主語がどれも自分(私)になっていて、語尾が「~します」といったように言い切っているのがお分かりでしょうか。

メンタルを整えることが選手として成長

選手としてだけではなく、人として成長していくには、メンタルを整えていくことが重要となる時代です。メンタルを整えれば、あれこれと思い悩むことに使うことなく、無駄なエネルギー消費を防げます。

エネルギーはアスリートにとって重要です。大切なエネルギーを身体を動かしたり、作戦を考えたりに回すことができれば、より効率的に結果に結びつけることができます。

食事を整え、栄養に気を付けても不調が絶えない、調子が上がらない、ケガをよくするといった悩みを抱える方は、ぜひ心理的背景にも注目してみてください。思い当たる節がある人は、まず自分の言葉の癖を少しずつ変えていくことから始めたいところですが、なかなか1人では難しいので、カウンセラーや心理学を習熟したコーチなどに話をして、アドバイスしてもらうことをオススメします。

今回紹介するレシピは「ブロッコリーのチーズチヂミ」です。ブロッコリーをみじん切りにして、たくさん食べられる一品で、野菜不足解消にも役立ちます。子どもでも食べやすいメニューです。ぜひお試しくださいね。

崩れやすいので、片面を触らずにじっくり焼いてから、ふたを使って裏返します
崩れやすいので、片面を触らずにじっくり焼いてから、ふたを使って裏返します

管理栄養士・園部裕美