発酵食品として注目されているみそは、スーパーなどでも色々な種類が売られており、購入する際に迷ってしまうこともあるでしょう。今回は、原材料からみる市販のみその選び方をお伝えします。

基本的に米・麦・豆の3種類

みそは基本的に、「米みそ」「麦みそ」「豆みそ」の3種類に分けられます。

米みそ=米麹+大豆+塩
麦みそ=麦麹(大麦)+大豆+塩
豆みそ=大豆+塩

原材料は「麹・大豆・塩」。豆みそは、大豆に麹菌をつけて発酵させ、「豆麹」にしてからみそにします。商品のパッケージにある原材料表示を見て、上記以外のものが書かれているなら、それは「なくても良いもの」ということになります。

「だし入り」や「調合みそ」などの表記があるものもあります。しかし、ここで使われているだしは、自然由来のものではなく、化学調味料が入っていることが多いので、特に、味覚形成中の子どもにはおすすめできません。

本来の原材料なら発酵し続ける

また、本来の原材料だけで作られたみそは、発酵し続けているのも特徴です。常温で保存していたら味や色が変わったという経験はありませんか? 色が濃くなっていくのは、発酵しているからです。

みそが発酵することで産生される酵母菌は、その過程でガス(二酸化炭素)を発生させます。密封容器で保存していると、どんどんガスが溜まり、開けた時にボン! と爆発したり、容器が膨張して破損したりするので、パッケージに通気孔をつけているものがあります。例えば、プラスチックの容器の下にある紙の蓋に、通気孔があるのを見たことはありませんか。逆に言うと、そういった商品は発酵をしているみその証。購入する際はチェックしてみましょう。

「酒精」は何か、入れる理由

一方で、酵母菌を死滅させて発酵を止めるため、「酒精」というアルコールを入れているみそもあります。発酵したままのみそは冷蔵保存が必要(発酵を過度に進めないため)だったり、品質管理が難しいという問題が生じたりするため、酒精で発酵を止め、通気孔がない袋詰めにして管理するのです。「酒精が体に悪い」ということではありませんが、敏感な人は「みそが少しアルコールっぽい」と感じることもあるようです。

今回紹介するレシピは「ニンニクみその焼きおにぎり」です。しょうゆ味の焼きおにぎりもいいですが、パンチのあるニンニクとみそ、砂糖のコラボは絶品で食も進みます。簡単に作れるので、休日のランチや補食でご活用ください。

お時間があれば、みそを手作りするのもおすすめです。基本材料は「麹・大豆・塩」のみ。大豆を潰す作業が少し大変ですが、単純作業ですので子どもでもできます。素材を自分で選べますし、家庭の味が作れます。出来上がるまで半年〜1年ほどかかりますが、機会があればぜひ、みその作り方も紹介することとしましょう。

管理栄養士・園部裕美