料理上手になるコツの1つとして、調味料の使い方があります。塩や砂糖、しょう油、みりんなど、特徴を捉えることで、さらにおいしい料理を作ることができます。

その中でも「塩」について、お話しします。

塩は、料理の味付け以外にも色々な役割を担っていますが、最も重要なのは、浸透圧作用です。簡単に言うと、食材から水分を出す作用です。

この作用は、食材にさまざまな影響を及ぼします。

<塩の浸透圧による効果>

・食材の水分を出す
・腐敗を防止
・タンパク質を凝固させる
・魚介類のくさみとり
・魚の身を締める
・小麦粉グルテンの弾性と粘性を増す
・野菜の緑色を安定させる
・果物や野菜の変色を防ぐ

調理前の魚に塩をふるのは、魚の水分に含まれる生臭い成分を排出させて、身を引き締めます。ステーキなどを焼く時は、塩を直前にふることで、身を締めすぎず(固くなる)に塩味をつけるため。粒の荒い岩塩などがオススメです。

植物の色素を安定させる作用もあります。野菜をゆでる時に塩を入れるのは、見た目のおいしさにもつながります。

味に関しても役割があります。

<塩の味に関する役割>

・対比効果(甘みを引き出す)
・抑制効果(酸味や苦味を抑える)

「スイカに塩」「あんこに塩」は対比効果を使って甘みを引き出した調理法です。苦味の強いゴーヤーには、塩が欠かせません。塩が苦味をまろやかにし、いいあんばいでゴーヤーを楽しめます。

塩で素材の味を引き出した「砂糖を使わないきんぴらごぼう」

今回は、塩の浸透圧作用と対比効果を使って調味料を最小限に抑え、「きんぴらごぼう」を作る方法をお伝えします。「砂糖を使わないきんぴらごぼう」は甘みを砂糖に頼らず、野菜のもつ甘みを生かして作りました。ぜひ一度お試しください。

管理栄養士・園部裕美