最近、肩関節の動きが悪い子どもが多いように感じます。ジュニアスイマーの場合、肩関節が固いと1ストロークで進む距離が違いますし、最後のタッチで負けることもあります。

最近、相談に来たジュニアアスリートは、コーチに「肩関節が固い」と言われたようです。私が関節の動きの幅や大きさ(関節可動域)をチェックして調整し、最初と同じ動作をしてもらうと、目を丸くしました。それだけ動きがスムーズになったことが分かったのでしょう。関節可動域が狭ければ、動作も小さくなり、競技では不利です。

先月行われたインターハイで、全国大会に初出場した選手はサポートを始めた頃、非常に肩関節が固く、腕で水面を切るように振り回して泳いでいました。それが、トレーニングの課題を継続することで肩関節が柔らかくなり、練習でも強度を上げることができました。

「肩の痛み」に注意

肩関節が柔らかくなった時には、注意も大切です。それは「肩の痛み」。今まで使っていなかった筋肉、特に関節に近いデリケートな筋肉を多く使えるようになるため、関節強化トレーニングと合わせて食事を調整していく必要があります。そのタイミングを合わせないと、ケガを引き起こす原因になるのです。

今回は関節強化を意識した「サケと野菜のとろろソースグラタン」を紹介します。

サケには筋肉に必要な鉄と良質なタンパク質、長イモには、そのタンパク質を体で使えるようにするビタミンB群が含まれます。

ブロッコリーのビタミンCは、コラーゲン構成のアミノ酸生成に必要で、関節強化に役立ちます。またチーズには骨の材料となるカルシウムが多く含まれており、ビタミンDの多いシメジを一緒に摂ることで、カルシウムの吸収を促します。

前述のサポート選手はインターハイで自己ベストを大きく更新し、次の目標に向かって練習を続けています。「継続は力なり」ですね。

管理栄養士・松田幸子