競泳はオンシーズンになりました。中高生の大会は、各地域の全国大会予選から8月末のジュニアオリンピックまで毎週、行われます。試合が続くと、選手たちの疲労はピークに。これは、筋肉の使い過ぎから起こる疲労なので、シーズン前にしっかり筋肉量を増やしておくことが予防につながります。

 では、その対策をしていなかった場合、今から疲労回復対策をするのは遅いのでしょうか?

 日々練習をしている皆さんなら、そのチャンスは常にあります。チャンスを自分のものにするために、「超回復」という身体反応のタイミングを知り、生かす必要があります。

「超回復」を意識し、食べるタイミングと休養を

超回復の曲線

 上の図を見てください。Aは平常時の体力です。トレーニングをすると身体が疲労し、Bの状態となります。一度下がった状態から、身体は回復反応を起こします。その時に栄養と休養を取ることで、まずC=Aの状態に戻ります。その後、身体は疲れにくい身体を作ろうと、さらに体力を高めようとします。それがDの状態です。このA~Dの一連の流れを「超回復」と言います。

 超回復を続けることで体力が上がっていくのですが、それには栄養と休養をしっかり取ることが大切です。しかし、ジュニア競泳選手は練習がほぼ毎日あり、休養日が少ないため、特に意識をして栄養を摂ることが大切です。試合が連戦となるオンシーズンならなおさら、食事が重要になってきます。

夏野菜の冷し中華
夏野菜の冷し中華

 今日は、食欲がない時でも超回復のための栄養がしっかり摂れる「夏野菜の冷し中華」をご紹介します。冷し中華定番のハム以外に鶏むね肉を使っています。鶏肉のタンパク質は消化吸収率が約95%の上、むね肉は低脂肪で高タンパクですから、超回復に必要なタンパク質量が摂れます。夏野菜のズッキーニはカリウムが多く、長時間の練習で起きる筋肉のけいれんを予防します。

 レースで最高の笑顔になるように、オンシーズンを乗り切りましょう。