先日、日本ゴルフ協会ナショナルチームのルーキープロチームのヘッドコーチの話を聴く機会がありました。

同協会は、育成強化プログラムを組み、国際大会や国内の重要な試合に向け、またアジア太平洋地域および世界における競技力向上を目指して活動しており、ナショナルチームに在籍していた選手の多くが活躍しています。体作りの強化に伴い、栄養計画も大きな役割を担ってきました。

海外の食事への適応力が課題

ヘッドコーチによると、「日本人はエネルギー補給のための主食として、日本米に依存する傾向が強く、海外遠征時の食事に対する適応力が課題となっている」ということでした。そこで、選手が世界中のどこでも適切に栄養を摂れるよう、様々な食材や料理に慣れさせるための支援を行っているとのことです。

「これを食べると頑張れる」という勝負食を持つことは、メンタルを安定させるためにも有効ですが、それがないと頑張れないとならないよう、手に入らないなどの場合でも代替え食として選べる知識を入れておくことが大切です。

どのようにどんなものを食べたら良いのかは、基本の食事の形を頭に入れ、選べる力(例えば主食だったら、ご飯の他、パン、麺類、餅などもOKというように)を身につけ応用していくことです。

日頃から数多くの食材を試し、多様な料理に慣れておくこと、他国の料理なども食べる機会を作ることは食のトレーニングになります。また遠征に、米を持ち込み、調理できる環境があるならば、炊飯器がなくてもお鍋でご飯を炊くこともできるので試しておくのも良いでしょう。

色々な場面を想定して、準備しておくことは、どんな状況にも負けない強い選手になれる一歩だと思います。二本立て、三本立てで準備しておくのです。少しずつ色々なことを試してみましょう。

今回は、缶詰と冷凍食品を使ったレシピ「ツナ缶とミックスベジタブルの炊き込みご飯」を紹介します。

買い物に行けない時も、缶詰や冷凍食品をストックしておけば、それを上手に利用して、タンパク質やビタミンも摂れる一品に仕上がります。お試しください。

管理栄養士・石村智子