野菜や果物には「ファイトケミカル(フィトケミカル)」と呼ばれる色、香り、苦味などが含まれています。これは、植物が紫外線や害虫から自らを守るために作り出している物質の総称です。

このファイトケミカルは抗酸化作用が強く、私たちがこれらの野菜や果物を食べることによってカラダの免疫力を高め、病気の予防や老化予防に役立つのではないかと期待されています。

ファイトケミカルは7種類に分類されています。

(1)赤系
リコピン…トマト、スイカ、柿など
カプサイシン…パプリカ、唐辛子など

(2)オレンジ系
βカロテン…カボチャ、ニンジン、ミカンなど

(3)黄系
フラボノイド…トウモロコシ、タマネギ、大豆、ニンニクなど

(4)緑系
クロロフィル…ホウレン草、小松菜、ピーマン、モロヘイヤ、ヨモギ、ブロッコリー、春菊など

(5)紫系
アントシアニン…ナス、紫キャベツ、赤シソ、赤カブ、サツマイモ、黒豆、紫イモなど

(6)黒系
クロロゲン酸…ゴボウ、ナス、ジャガイモ、バナナなど
カテキン…緑茶、柿、ワインなど

(7)白系
○イソチオシアネート…キャベツ、大根、ブロッコリーなど
○硫化アリル…ネギ、タマネギ、ニンニク、ニラなど

何をどれだけ摂らなければいけないのかと難しく考えず、植物が持つ自然の色を楽しむように食事に取り入れて行きましょう。結果、見た目も華やかになり、食欲もアップし、かつ健康効果も期待できますね。

写真は「2色のカリフラワーのピクルス」です。

一般的に出回っている白色カリフラワーは、日光を遮って栽培されますが、オレンジや紫のカリフラワーは日光の下で栽培され、βカロテンやアントシアニンが多く含まれています。

紫カリフラワーはゆでると青紫色になり、ピクルス液に漬けると赤紫色に変わります。その色の変化も楽しめます。

夏撒きの紫カリフラワーは秋から冬が旬なので、見かけたらぜひお試しください。箸休めやお弁当の彩りにもおすすめです。

管理栄養士・石村智子