新学期が始まり、新しい生活のリズムに慣れてきましたか? お子さんは朝食をしっかり摂ってから登校していますか? 「朝食の準備」と「子どもに食べさせること」が平日朝の一番大変なこと、というあるアンケート結果を見ました。

時間がない、子どもが食べてくれない

アスリートの食事は基本の形に整えることだと分かっていても、作り手としては、時間のない朝に献立を考えることが大変だったり、作る時間が少なかったりと様々な理由で朝食の準備が大変だと思われるのでしょう。また、せっかく作った朝食なのに、お子さんがなかなか起きなかったり、食べる習慣が身についていないため、しっかり食べさせることに苦労したりすることもあるようです。

しかし、菓子パンと牛乳だけでは「しっかり食べる」ことにはなりません。朝食はエネルギー補給のほか、正しい成長や免疫力アップのためにも大切な食事です。

前日の残り物や作り置きを日々アレンジ

前日の残り物をアレンジしましょう。汁物やスムージーの活用や、おにぎりやサンドイッチのように手で持って食べられる工夫をし、時間をかけず、簡単なもので「基本の形」の内容を毎日摂れるようにしましょう。

写真は「基本の野菜スープ落とし卵入り」です。今回はタマネギ、ニンジン、キャベツ、ジャガイモ、カボチャ、トマトを使用しましたが、小松菜、レタス、チンゲン菜、ニラ、セロリ、ブロッコリー、カリフラー、ピーマン、パプリカ、大根など季節の野菜もどんどん使ってください。

流出しやすい水溶性のビタミンも、スープにすればそのまま摂ることができます。ジャガイモやカボチャなどは糖質も多く含まれているのでエネルギー源にもなってくれます。

味変えや食材加えて飽きさせない

大鍋で一気に2~3日分くらい作っておくと便利です。初日は今回のようにコンソメ味、翌日はトマトやトマトジュースと粉チーズを足してイタリアン風に、その翌日はカレー粉を足してカレー味に…と味に変化をつけていくと長続きします。みそ味にしても、牛乳や豆乳を加えてミルクスープにしても良いですね。ベースをコンソメでなく、和風だしや鶏ガラスープを使ってもいいでしょう。

タンパク質源として卵を加えていますが、ウインナーソーセージ、鶏ひき肉や豆腐などを入れてもOK。材料に変化をつけることも飽きさせないコツとなります。

スープは夜に作っておいて、朝は温めるだけにすると、忙しい朝が楽に過ごせます。「朝食の準備」と「食べさせること」が大変と感じている方はこれらのスープに、おにぎりやトースト、牛乳かヨーグルト、季節の果物という組み合わせをセットしてみてください。その形を、お子さん本人が組み合わせられるようになるといいですね。

管理栄養士・石村智子