2020年はオリンピック・パラリンピックの延期、多くの大会や試合の中止など、新型コロナウイルス感染拡大の影響は、アスリートにとってもダメージの大きいものでした。選手からは「効果的な練習方法を見つけること」や「精神衛生の管理が難しい」との声を聞きましたが、自分なりの克服方法を見つけ、トレーニングや栄養管理に尽力し、カラダ作りに結果を出している選手もいました。引き続き、心を強く持ち、頑張ってほしいと思います。

さて、古くからの風習である年越しそばは、いわれが諸説あり、地方によって麺やだしの種類も様々ですが、この1年間にあった災難や厄を落とし、新しい年に向かって健康や長寿を祈願したもののようです。

ビタミン多く、アミノ酸スコアも高いそば

そばはタンパク質、ビタミンB1・B2、糖質、食物繊維が豊富です。アミノ酸スコアも高く、必須アミノ酸も多く含まれています。

また、ルチンやコリンも含まれています。ルチンはポリフェノールの一種で抗酸化作用があり、ビタミンPとも呼ばれ、麺類では、そばにだけに含まれています。コリンはビタミンB群の仲間で、コレステロールや中性脂肪を適切に保つ働きがあります。

写真は「牡蠣天かきたまそば」です。

牡蠣は、代謝や細胞を作るサポートをする働きの亜鉛、赤血球のヘモグロビンの材料となる鉄、赤血球を正常に作り出す働きのビタミンB12が多く含まれています。セリは、ビタミンCやビタミンAに変換されるβカロテンが含まれています。ビタミンCは鉄の吸収率を上げる働きがあります。

そばに不足しているビタミンA・Cを補うためにも、セリの香りが苦手な場合は、ホウレン草や小松菜など何らかの緑黄色野菜を使用しましょう。

管理栄養士・石村智子