在宅勤務や休校等で、家で食事を作る回数も増えている今、どのような食事をしていますか? 「アスリートにとって食事は大事」と分かっていても、食事作りに疲れてしまっている方もいるかもしれません。

もう一度、「基本の食事の形」をおさらいしてみましょう。例えば、野菜をたっぷり使ったカレーライスとヨーグルトというように、何品も作らなくても「基本の形」に整えていけば、バランスの良い食事につながるのです。

疲れている時や食事作りをしたくない時は私もあります(笑)。そういった時の献立を考えるポイントは、

(1)ご飯・パン・麺類など主食はあるか
(2)肉・魚・卵・大豆加工品のどれか1品でも材料に使っているか
(3)野菜を1種類でも材料に使っているか

をチェックして、当てはまっていたらOKとします。

前述のカレーライスもOKですね。チャーハン、サンドイッチ、パスタ、焼きそば、お好み焼き、ラーメンといった単品メニューでも(2)や(3)の材料をしっかり使えていればOK。(3)の野菜の種類が少ない時は、量をたっぷり使うようにしましょう。

さらに、その単品メニューに(4)牛乳かヨーグルトと、(5)季節の果物をプラスすれば、「基本の形」になります。

写真は「包丁を使わない!!もち麦チャーハン」です。材料は豚赤身ひき肉、桜エビ、卵、レタス、海苔、もち麦入りご飯で、包丁やまな板は使いません。

もち麦には不溶性+水溶性の食物繊維

もち麦入りご飯は白米ともち麦を合わせて炊いたものでも良いですし、それぞれを炊飯後、冷凍保存しておいたものを合わせて使用しても良いです。ここでは半量ずつ合わせたものを使用しました。

もち麦がない場合は白米のみでも良いですが、もち麦は不溶性と水溶性の両方の食物繊維がバランス良く含まれていて、便通の改善にもおすすめです。もち麦入りご飯は普通に食べてもおいしいですが、苦手な方はチャーハンにすると食べやすいでしょう。

豚肉、桜エビ、卵からはタンパク質がとれます。豚肉はビタミンB1、桜エビはカルシウムやビタミンB12、卵はビタミンA・D・B2・鉄なども含んでいます。レタスにはビタミンC・葉酸・食物繊維、海苔にはビタミンB12・葉酸・マグネシウム・食物繊維などが含まれています。

この「もち麦チャーハン」に牛乳とイチゴで、アスリートの献立が出来上がります。栄養価の高い食材を使用し、野菜の使用量を増やすことで、手間を省いても「基本の形」に整えやすくなります。100点満点ではない日があっても、継続することが大切。楽しく長く「基本の形」に整えていきましょう。

管理栄養士・石村智子