明けましておめでとうございます。今年もアスリートの皆さまが、ケガなく健康で活躍されることを祈っております。そのために食事もトレーニングの1つとして考え、日々の食事を「基本の形」に整えていきましょう。

寒い季節の食事のポイントとしては、カラダを温める食材や調理法を取り入れることです。タンパク質をしっかり摂る、根菜類、イモ類、みそなどの発酵食品、ショウガなどを取り入れる、とろみをつけるなどちょっとした工夫をすると良いでしょう。

また、試合前の食事のテーマは「エネルギー補給」です。糖質を多く含む主食の割合を増やす、消化しやすく腹持ちの良い炭水化物を選ぶ、消化の時間を考え、試合の3時間前くらいに食事をとるなどがカギとなります。

餅は糖質を多く含み、消化も腹持ちも良いので、試合前に摂る食品としておすすめです。緊張してご飯がたくさん食べられない時も、餅だと食べやすい場合があります。温かいうどんに加えて力うどんにしたり、鍋料理に入れたりしても良いでしょう。

切り餅(1個約50g)2個が、普通の茶碗1杯分のご飯(約140g)と同じくらいのカロリーになるので目安にしてください。海外遠征時にも持参しやすい食材といえます。

発酵食品のみそは、原料である大豆の発酵によってアミノ酸やビタミン類が多量に生成され、必須アミノ酸8種類がすべて含まれています。ビタミンB群やカルシウム・マグネシウム・鉄などのミネラル類も含まれています。適度な塩分も含まれ、腸内環境を整えたり、カラダを温めたりする働きもあります。

写真は「みそ仕立てのお雑煮」です。炭水化物をエネルギーに換える働きを持つビタミンB1が豊富な豚肉、カラダを温め、糖質を多く含む根菜類とイモ類、みその中でも炭水化物が多い西京みそ(甘みそ)を使用しました。寒い時期の試合前の食事としてお試しください。

管理栄養士・石村智子