疲労回復のための食事のポイントは、運動後なるべく早いタイミングで体が失ったものを補うことです。バランスの良い食事が摂れることが望ましいですが、運動直後にはなかなか難しいので、エネルギー補給のためのゼリー飲料、バナナ、おにぎりなどを補食として摂ります。

 夕食では、運動によって損傷した筋肉を修復するために良質な「タンパク質」、運動によって損失した「鉄」、活性酸素の害を防ぎ、回復を早める効果を期待できる抗酸化物質などを意識し、バランスの良い食事の基本の形(「意識しよう、バランスの良い食事の基本の形」)を整えていきます。

 そして、何よりも疲れていても食べられる工夫をすることが大切です。体が疲れている時は、内臓も疲れているので、食欲が落ちてしまうことがあります。どんなに考えられたバランスの良い食事でも、選手が完食できなければ意味がありません。

ご飯は、食欲増進効果を期待できる酢飯を活用する
野菜は緑黄色野菜をメインにして、量より質を高める
スープやスムージーなどを活用する

 上記のような工夫をすると良いでしょう。

 ①の酢飯の活用についてですが、酢の主成分の酢酸には唾液や胃液の分泌を促進し、消化酵素の働きを活性化する働きがあり、また、酸味が食欲増進につながります。

 ②野菜の1日の摂取量の目標量は350gですが、たくさん食べられない時は、抗酸化作用も期待できる緑黄色野菜を取り入れるようにします。

 ③のスープは、カボチャやジャガイモなどのポタージュの場合、炭水化物や乳製品が一度に摂れますし、牛乳や豆乳、新鮮な卵、きなこ、はちみつなどを使ったスムージーもおすすめです。

海鮮ちらし寿司

 写真は「マグロとサーモンの海鮮ちらし寿司」です。具は新鮮な魚介類なら何でも良いのですが、鉄が多く含まれているマグロの赤身や、抗酸化作用があるといわれるアスタキサンチンを含むサーモンなどを選びましょう。

 良質なタンパク質である魚介類や卵は、数種類使用することで、その効果をさらに高めることが期待できます。長いもはジアスターゼが含まれており、糖質の消化を助け、栄養の吸収を高める働きがあります。サッと茹でた菜の花をプラスしてひな祭りの行事食としてもお試しください。ただし生ものは、試合前などにはリスク回避のためおすすめできませんのでご注意ください。