試合前の調整期の食事は、練習の量や質の低下に伴い、エネルギー調整をします。脂肪分の多いものを控え、効率良いエネルギー補給のため、糖質多めのあっさりした食事中心に切り替えます。さらに、コンディション調整のためにビタミン類もしっかり摂るようにします。
持久系の競技では、だいたい試合4日前までの糖質摂取量は普通とし、3日前から糖質摂取量を増やします。瞬発系や球技系などの競技の場合は、だいたい試合2日前から糖質摂取量を増やし、脂質を控えめにした食事にします。どちらの場合でも、基本の食事の形を崩さず、ビタミン源となる緑黄色野菜の副菜や果物もしっかり摂れるような献立にします。
食事料の調整とエネルギー比率
ポイントとしては、練習量に合わせて体重が増加しないよう食事量を調整します。その上で、糖質から摂るエネルギーの比率を増やすということです。主食を多めにできない時は、カボチャやジャガイモなど糖質の多い野菜類のスープなどで摂る、餅やベーグルなど密度の高い主食を選択するなどの工夫をします。
揚げ物、生もの、食物繊維の多いものは避ける
試合前日は、揚げ物など脂質の多い料理を避けます。食中毒のリスクを避けるため、生ものやお腹が張る原因となる食物繊維の多いサツマイモや海藻類も避けた方がいいでしょう。
写真は、豆腐を水の替わりに使用した「豆腐の白玉団子」です。主食を増やすことができない(増やすと食べられない)場合は、前述のように餅など密度の高い食品を選択しますが、その一例として白玉団子も活用できます。
白玉粉は、もち米を加工したものです。通常は水を加えて練りますが、豆腐を使用することにより良質なタンパク質も摂ることができます。きな粉と黒蜜のほか、みたらしにしても良いでしょう。おやつ(補食)や食後にお試し下さい。一度に作り置いて、食べる分ごとラップに包んで冷凍することもできますが、なるべく早く食べきるようにしてください。