夏のお弁当は「衛生」「水分」「夏バテ予防」の3つの工夫が大切です。普段から衛生面に気を付けてお弁当作りをしていると思いますが、今年は特に注意が必要です。

練習を再開した選手は、体が暑さに慣れる前に、練習強度が上がっています。また、これから一気に気温も上がる状況下では、普段なら普通に食べられる食品でも体調不良になる可能性があります。

ウイルスと細菌を防ぐ

食中毒の原因は多々ありますが、「ウイルス」と「細菌」によって発生するケースが多いので、これをどれだけ防げるのかがカギ。新しい生活様式の中でも、お弁当を作るときに気を付けたいポイントは「つけない」「増やさない」「やっつける」の食中毒の3原則です。それぞれ説明していきましょう。

パッケージは拭き、手荒れ対策も

つけない

まず、購入した食品のパッケージは、食器用洗剤を薄めたものや消毒用アルコールで拭き、保管場所に細菌やウイルスをつけないようにします。

調理の前に手を洗い、汚れたら途中でも手を洗っていると思いますが、頻繁に手を洗ってアルコール消毒をしていると、手が荒れてしまいます。荒れた手は細菌が付きやすいので、日頃からハンドクリームを塗るなど、ケアにも努めましょう。もし荒れてしまったら、使い捨ての手袋を利用するもの1つです。

また、生の肉や魚を切ったまな板や包丁で、そのまま野菜などを切らず、必ず洗ってから使いましょう。できれば器具は、熱湯や消毒用アルコール、食器用漂白剤で殺菌することをオススメします。

小分けにして冷蔵や冷凍保存

増やさない

多くの細菌は高温多湿で増殖します。作ったものは、小分けにしてなるべく早く冷まし、冷蔵や冷凍保存するのがベスト。冷蔵庫内の温度は3~6℃の設定が多いですが、細菌はこの温度で増殖が止まるわけではなく、増えるスピードが遅くなるだけです。冷蔵庫保存の作り置きは、早めに使い切りましょう。

中までしっかり火を通す

やっつける

ウイルスや細菌は加熱で死滅するものが多く、肉・魚だけではなく、野菜も加熱調理した方がお弁当では安心です。ただ、柔らかく、おいしくできると評判の低温調理は注意が必要です。レストランなどの飲食店では衛生面はもちろん、材料の中心温度や調理時間にも気を付けています。しかし、家庭で中心温度を計る習慣はあまりないでしょう。早めに調理をやめてしまえば、リスクは格段に上がります。中までしっかり、火が通るように注意しましょう。

これらができて、ようやくお弁当を安心して食べられます。今回は「衛生」「水分」「夏バテ予防」の3つに気を付けた「真夏に差がつく薬味弁当」を紹介します。

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