前回のコラムで、ジュニア選手に貧血が多いと伝えましたが、「貧血」とは、赤血球、あるいはヘモグロビンの量が減少している状態です。酸素の運搬が十分にできないために様々な症状が起こります。

日本人に多い貧血は「鉄欠乏性貧血」で、鉄不足が原因。アスリートや成長期の選手でも、摂取量の不足や需要の高まりによって鉄不足が生じ、一番起こりやすい貧血といえます。

赤血球を増やす対策は

さて、「ヘモグロビン」の主な材料は「鉄」のため、貧血対策として鉄の摂取が一番に取り組まれます。では、「赤血球」の対策はどのようにすればいいのでしょうか。

赤血球はヘモグロビンを持つ成分です。車に例えると、車体が赤血球、座席がヘモグロビン。そこに人(酸素)を乗せて全身に運んでいきます。人を運ぶためには座席が必要で、車体があってこそできることなので、赤血球を作るための成分はとても重要です。

ここで必要になるのが「造血ビタミン」と呼ばれる「ビタミンB12」と「葉酸」です。不足すると「悪性貧血(巨赤芽球性貧血)」が生じます。

「造血ビタミン」の摂取が重要

ここで皆さんにおたずねします。魚や野菜をどのくらいの頻度でとり入れていますか?

私たちが運営する「KAGO食スポーツ」で、中高生アスリート(678名)の魚と野菜の摂取頻度の調査をしたところ、魚を「ほとんど食べない」「月1~2回」と回答した数が68%(全体の2/3)と、あまり摂取できていないことが分かります。

魚類の摂取頻度

野菜類を「ほとんど食べない」「月1~2回」と回答した数は38%(全体の1/3)と、こちらも摂取できていない傾向がみられました。

野菜類の摂取頻度

貧血対策のためには「鉄」だけでなく、「ビタミンB12」「葉酸」も摂取することが大切です。ビタミンB12は魚介類、葉酸は緑黄色野菜に多く含まれています。

主菜に使用する食材も肉ばかりではなく、魚を使った料理もとり入れましょう。野菜が嫌いなお子さんであれば、ハンバーグやカレーなどお子さんが好きなメニューにちょい足ししたり、つくだ煮やふりかけにして、ご飯と一緒に食べる工夫もいいでしょう。

今回紹介するレシピは、サポートする選手が考案した「簡単ちょい足し!枝豆と桜エビのおにぎり」です。葉酸が豊富な枝豆は、冷凍のむき身をストックしておけばいつでも食べられて便利です。ビタミンB12が摂れる桜エビもうま味がでる食材で、カルシウムも同時に摂れるので、アスリートにおすすめのちょい足し食材です。

自宅でも寮でも、自分でアレンジして食べられる簡単メニュー。補食にもおすすめです。

KAGOSHIMA食×スポーツ/管理栄養士・田畑綾美