新学期も間近となりました。新型コロナへの慣れが怖いものの、創意工夫してスポーツ活動を維持していく流れができ始めた気がします。多くのスポーツ指導者やスタッフが感染予防対策を講じて行っている活動を、保護者の皆様もぜひ、ご協力いただけたらと思います。

子どもたちでできる家事を増やそう

感染対策に関しては、大人たちがやるべきことが多くなりますが、スポーツ活動を含む日常生活では、子どもたちでできることを少しずつ増やしていくと、保護者の負担が随分と減ります。

私たち大人にはどこか思い込みがあり、「これは小学生にはできないんじゃないか」「まだ中学に上がったばかりだし…」と勝手に判断して、子どもの自立のきっかけとなる生活体験をさせていないことがあります。洗濯、掃除、買い物…そして料理。やればできるようになるので、少しずつ家事を任せてみましょう。

食品添加物、食品表示にも関心を

食品の安全性などに対する関心も、家事をしている子どもは比較的高い傾向があります。食品添加物や食品の表示などに関心を持ち、正しく理解を深めることはとても重要です。日常体験の中から、身になる知識を学ばせましょう。

今回紹介するのは「国産レモンでマーマレード」です。私は皮そのものを使うマーマレードを作る時は、国産の柑橘類を選ぶようにしています。輸入柑橘類は長い時間をかけて船便で運ぶため、防カビ剤が使用されているからです。

国産は輸入よりも値が張りますが、スーパーなどで手頃な値段の時にまとめて購入し、マーマレードを作っておきます。レモンの爽やかな香りが良いアクセントとなり、食欲をそそります。そのままパンに塗ったり、ヨーグルトに加えたりするだけでなく、肉にしょうゆやめんつゆと一緒にもみこんで、焼くこともあります(参考:レモン風味のショウガ焼き)。

フードプロセッサーを使って、皮を刻む手間と時間を省きました
フードプロセッサーを使って、皮を刻む手間と時間を省きました

今回のマーマレードは、皮を細かく刻んでからゆでこぼすのではなく、レモンの皮を先にゆで、最後はフードプロセッサーで一気にペーストにし、刻む手間も時間も省いてみました。

白いわたのところにスプーンの端を入れ込み、果肉の入っていた袋部分と皮を分けて、それぞれゆでこぼします
白いわたのところにスプーンの端を入れ込み、果肉の入っていた袋部分と皮を分けて、それぞれゆでこぼします

煮詰めるので栄養的な期待はそれほどできませんが、国産を使うことで安心して安全なものをいただけます。

種もお茶パックなどに入れ、一緒に煮ます
種もお茶パックなどに入れ、一緒に煮ます

「どんな材料か」がドーピング対策にも

食事というと、栄養面にばかり目が行きがちですが、「どんな材料か」と食材そのものへの関心を高めておくと、いずれトップアスリートとして直面するドーピング対策にもつながります。日頃、家事や料理をする中で、そんな意識が自然と育って欲しいものです。

管理栄養士・月野和美砂