補食が必要な理由

「身長を伸ばしたい」「練習もしたい」「体も強くしたい」と願うジュニアアスリートの中には絶対的に、エネルギー必要量が足りていない選手が数¥多くいます。必要なエネルギーが入っていないのに運動すると、本来、体を作るために必要だったエネルギーやタンパク質を運動に使うことになり、体は欠陥住宅のようにもろいものになってしまいます。それでも一生懸命動こうとすれば、ケガを招き、パフォーマンスアップも見込めないことが容易に想像できると思います。

補食はおやつではない

補食とは、アスリートに必要な「間食」のこと。トレーニング効果を高める意味でも大切なものです。トレーニング後におにぎりやパンなどの主食をとれば、運動で失われたエネルギー源やタンパク質を素早く補給できます

さらにクエン酸が含まれる果汁100%オレンジジュースや筋肉の元となる乳製品を組み合わせるのも手軽で効果的で良いでしょう 疲労回復を期待できるだけではなく、成長ホルモンがトレーニング後から寝ている間は特に多く体内に分泌されるので、筋力をつけるにはこのタイミングでの栄養補給が非常に効果的なのです

瞬発力をアップするためには体を動かすためのエネルギーだけでなく「筋力」をつけなくてはいけません。つまり、筋肉を太く強くするためには 材料であるタンパク質だけでなく、筋肉を作るためのエネルギーも必要になのです。

まずは必要なエネルギーを確保

アスリートの食事は「何をどれぐらい」も大切ですが、どのタイミングで食べるかが非常に重要です 足りないエネルギーを朝食をはじめ3回の食事ではまかないきれないから、補食を摂る必要があるのです。

ただでさえ食が細い選手は「どんな食品がいいか?」を気にする前に、3食+補食でエネルギー源(三大栄養素:炭水化物・脂質・タンパク質)を食品からバランスよくとるように努めましょう。

今回は、朝ご飯にもおすすめの「おからサラダ」を紹介します。このレシピは私の店「くるみキッチンプラス」で10年間愛されている惣菜の1つです。あまりにもレシピを聞かれるので公開しています。

ポイントは、豆腐店で作られる新鮮なおからを求めること。その日に調理できない場合は、生のまま小分けして冷凍保存することです。使用するときに炒らないことも、しっとりおいしく作る秘訣です。

みそを入れるのも“ミソ”。ポテトサラダのようにパンにはさんでもおいしく食べられます。ツナ缶などを活用しても、大豆と魚の両方のタンパク質が得られ、おいしさも倍増しますので、ぜひお試しください。

静岡スポーツ栄養研究会/管理栄養士・中野ヤスコ