胃腸も成長期、食事から栄養素を
食事を工夫しようと頑張っている選手でも、暑くなってくると、なかなか食事がのどを通らなくなってきます。私たち親も心配になり、つい、ジュニア用のサプリメントやプロテインに手が伸びてしまいませんか? しっかり食べなくてはと分かっていても、のど越しの良いゼリー飲料やプロテインに頼り、麺類などで簡単に食事を済ませてしまう選手も少なくありません。
胃腸もトレーニングを重ねて、食材から栄養素を消化吸収できるように育てていかなくてはなりません。手軽で、吸収のよい状態になっているサプリメントの常用は、公認スポーツ栄養士や管理栄養士の助言の下、必要な場合にだけ活用してほしいものです。
ポイント練習(高強度トレーニング)の後などは、体の中までほてり、食べたくても食べられない状況が多いでしょう。そんな時は丼など、必要な食材をスプーンですくってどんどん食べられ、彩りのよいひんやりしたものが最適です。
暑くなる時期も乗り越えられるように、普段から食事をしっかりとれるようにトレーニングしましょう。
食が進む彩り良いケール丼
私は、藤枝市にあるビジネスホテルの1階で、スポーツ合宿の受け入れも可能な飲食店を経営しています。藤枝東高サッカー部に対し、毎週、練習直後の食事と栄養講座、体組成測定などを行っているほか、小学生から高校生のアスリートが利用してくれています。
彼らにも提供している「サバ&GABAケール丼」を紹介します。
タンパク源も野菜も、ご飯もたっぷり食べられる彩り良い丼です。ハードな練習後や食事が進まない時でも食が進むメニュー。今回使ったキムチのほか、ぬか漬けや浅漬けを使っても好評で、さらにチーズも入れると、乳製品も摂れていいですね。
緑黄色野菜の中でも、ケールの栄養価はトップクラス。特に、抗酸化作用、抗菌作用、発がん抑制、食物繊維、ビタミン、ミネラルの宝庫です。
静岡県磐田市にある増田採種場が開発した「ソフトケールGABA」は、青汁に使われているケールをキャベツと配合させて、食べやすい野菜に改良された商品。生鮮品として、全国初の機能性表示食品を取得し、血圧低下作用があるとされています。
GABA(ギャバ)とは天然のアミン酸の一種で、γ-アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)を略したもの。興奮を沈めたり、リラックスをもたらしたりする役割があると言われ、「抗ストレス作用」も大いに期待できます。例えば、10年ほど前に話題になった「発芽玄米」は、胚芽が発芽する時にGABAが増えることが解明されており、一躍GABAが有名になりました。
また、「ソフトケールGABA」は脂溶性ビタミン(ビタミンA、E、D、K)も大変豊富です。オリーブオイルで炒めたり、ゴマやナッツなどと一緒にサラダに入れたりするなど、吸収率をアップする工夫がオススメです。