<栄養素を無駄なく摂る食べ方:野菜編>

ネギは古くから各地で栽培されてきたため品種の分化が進み、現在は160種類以上が存在すると言われています。関東で「ネギ」と言えば、下が白く上が緑色の根深ネギを指しますが、関西以南では緑色の葉が長く伸びた葉ネギが一般的です。

寒さが厳しくなると甘味が増し、柔らかくなります。葉の部分が肉厚でまっすぐ伸び、白い部分の巻きがしっかりしているものが良品です。

主な栄養素と無駄なく摂るコツ
ネギ類に含まれる特有の香気成分「アリシン」は、強力な殺菌作用、抗酸化作用、血栓予防、代謝促進、消化液の分泌促進、食欲増進、血圧の正常化、血行促進、肩こり緩和、冷え性改善、神経痛の緩和、疲労回復、鎮静作用とさまざまな効果があります。

アリシンは細胞壁を傷つけることによって発生するため、細かく刻むほどに増加します。切ってから15分ほどおくと酵素反応がすすみ、さらに効果が高まります。不安定な物質で揮発性が高く、水溶性で熱にも弱いため、生のまま食べる方が損失は少なくなりますが、刺激が強く大量に食べるのが難しい場合は、さっと加熱して食べやすくするのも1つの方法です。

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