<栄養素を無駄なく摂る食べ方:野菜編>

天然のエノキタケは、かさが大きくてずんぐりし、茶褐色をしています。一般的に流通しているのは菌床栽培したもので、もやしのように白く、軸が長い形状。近年は野生種とかけ合わせた、かさが茶色のタイプも出回っています。

加熱すると出てくるぬめりを生かして、しょうゆや砂糖などで味をつけて煮たものが「なめたけ」です。かさが小ぶりでそろっており、水けがないもの、茎が密で柔らかくなっていないものが良品です。

主な栄養素と無駄なく摂るコツ
他のきのこと同様にビタミンB1、B2、ナイアシンといったビタミンB群や、ビタミンD、食物繊維やβグルカン、カリウムが豊富です。糖質の代謝に必要なビタミンB1は、キノコの中でも特に多く含まれています。

γアミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid=GABA)を含んでいることも特徴で、血圧や血糖値、血清コレステロール値、中性脂肪値を下げる効果が期待されています。また、脳内の神経伝達物質として、神経の興奮を抑えストレスを緩和すると言われています。

加熱によりうま味が増しますが、歯ごたえがなくなってしまうため、さっと火に通すくらいがおすすめです。鍋やみそ汁、炒め物、あえ物、天ぷら、お浸しなどどんな料理にも合います。麺類や肉巻きの具、炊き込みご飯にも使えます。

保存するなら
冷蔵庫でパックのまま保存します。食べきれなかったものはラップに包んで冷蔵し、3~4日で食べきりましょう。

冷凍する場合は根元を切り落として小分けにし、ラップに包んで冷凍庫へ。使う際は凍ったまま調理します。

【管理栄養士・今井久美】