サラダのドレッシングのかけどき

ドレッシングのかけ方1つでも、サラダの味わいが変わってきます。ドレッシングを先にかけて放置しておくと、いざ食べようとしたら野菜から水分が出てしまい、べちゃっとして味が薄まったことはありませんか? シャキッとした味わいを残したいなら、サラダはお皿によそって冷やしておき、食べる直前にドレッシングをかけた方がいいのです。また、野菜を塩でもんでぎゅっとしぼり、余計な水分を抜いておくと、調味液が速やかに吸収され、かつ調味料が薄まらずにすみます。

千切りキャベツをパリパリにするには

一方で、キャベツを千切りした後、一度冷水につけるのは、野菜の細胞内に水が入り込むようにするためです。切った後、冷水に2分ほど浸すとパリッとした食感になります。もちろん、ドレッシングをかけるのは食べる直前にしましょう。

ジャム作りの砂糖の役目

浸透圧は塩に限らず、砂糖や酢に対しても同じことが言えます。例えば、ジャムを手作りする時、鍋に果物と砂糖を入れてしばらく放置すると、果物から水分が出てくるので、水を追加せずにジャムを作ることができます。

また、野菜の煮物を作る時、塩や砂糖を先に振っておくと、野菜から汗が出ているように見えるのも浸透圧が理由。魚を焼く時は、10分ほど前に振り塩をすると、生臭い水分などを外に出すことができます。いずれも調理のちょっとした工夫です。

次のコラムでは、ゆでた野菜にも浸透圧の効果が表れるのか、調味料を入れる「さしすせそ」の順番の理由などのお話しをしていきます。