<諏訪商店(上)>

 暑い夏は食材の保存が心配ですが、江戸時代から続く保存食、佃煮は日持ちもするし、栄養もしっかり取れます。甘辛く煮詰める醤油や砂糖の作用で水分活性が低下し、保存性がアップ。素材が魚貝類や肉類なのでタンパク質が豊富と、アスリートにうってつけの食材です。

 まさに、食欲が落ちる夏にぴったりの食材!ということで、築地場外の佃煮専門店「諏訪商店」にお邪魔しました。

 諏訪商店は築地中通りに1931年から続く老舗。軒先には常時16~17種類の佃煮が並べられ、お好みのものを100グラムからの小分けで購入できます。毎日、千葉や横浜の工場から商品が届くので新鮮。生ものと違って、常温で持ち運びできるので、おみやげとして購入しても心配ありません。

1番人気は「シジミ」

 「冷蔵庫に入れておけば1カ月は持ちます。小分けにして冷凍してお弁当に入れれば、保冷剤代わりにもなりますよ。乾燥すると味が落ちるので、それだけ気をつけて」と女将の諏訪美千子さん(52)。

 お店の1番人気は「シジミ」。そのまま食べても美味ですが、女将のおすすめは佃煮100グラムと酒少々を米2合と一緒に炊くだけでOKという「シジミご飯」。栄養価も抜群に高いのです。

諏訪商店の軒先に並べられた佃煮の数々

 管理栄養士・今井久美さんが説明します。「シジミは、タンパク質、カルシウム、鉄、亜鉛、銅、ビタミンB12、B2が豊富。さらに、アミノ酸スコアが100と良質のタンパク質を含みます。アミノ酸の1つ、オルニチンは成長ホルモンの分泌を促し、基礎代謝を高めます。また、うま味成分のコハク酸を多く含みますが、コハク酸はエネルギー産生回路の材料の1つであり、細胞内でエネルギー産生を促進します。ビタミンB12はヘモグロビンの合成を助ける働きがあり、鉄、亜鉛、銅とともにスポーツ貧血の予防、改善に有効です」。

シジミの佃煮丼

 そのほか、「あみ(小エビ)の佃煮」は甘じょっぱい味付けなので、醤油代わりに卵と混ぜて卵がけご飯に。「おむすび昆布」は夏、冷たいお茶漬けとして食べると食欲も増します。「元々良質のお酒、だし、しょうゆ、みりんなどで味がついているので、何に混ぜても美味しい」(美千子さん)と、チャーハン、納豆などと混ぜても美味しく食べられます。栄養素たっぷりの調味料代わりとして、常備しておくと便利です。

諏訪商店

住所:東京都中央区築地4丁目10番8号
電話番号:03-3541-6871
営業時間:3:00~14:00
休業日:日曜・祝日・市場休市日