脂質は上手に付き合うと、「味方」になります。脂質、脂肪はパフォーマンスを落とす、体のキレがなくなるなど、「悪者」に思われがちですが、大きなエネルギー源となる以外にホルモン、生体膜の構成成分として必要です。

効率よいエネルギー源、ホルモンの構成成分

単純脂質(中性脂肪)、複合脂質(リン脂質、糖脂質)、誘導脂質(コレステロール)に分けられ、エネルギー量は1gで9kcal。同じく運動時のエネルギー源になる糖質は1gで4kcalなので、糖質より多くのエネルギーを作り出します。中性脂肪も、強度が低く、長い時間動く競技のエネルギーとして使われます。

脂質は、多くのエネルギーを使う競技や成長期の選手にとって、効率良いエネルギー源であり、必要な栄養素です。極端に減らしてしまうと、エネルギー不足から成長を妨げたり、ホルモンや生体膜の生成にも影響を及ぼします。

摂りすぎは体脂肪増加に、部位や調理法を意識

とは言うものの、当然、摂りすぎは体脂肪の増加につながります。脂質の多い食品と言えば、植物油、バター、マヨネーズなど。肉、魚、卵などタンパク質を多く含む食品にも含まれています。

タンパク質を含む食品を食べるということは、同時に脂質も摂取することにもなります。調理法、部位によって、脂質の種類や量が違うので、それらを意識しながら食べることも大切になります。賢く、理解して摂取しましょう。

今回は大豆、シラス干しを油で揚げて、甘辛くからめた「フライビーンズ」を紹介します。油を使っているので、少しエネルギーが欲しい時にご利用ください。おいしく食べられます。

管理栄養士・舘川美貴子