現在、日本人の3~4人に1人が患っているという花粉症。年々増加傾向にある原因は、大気汚染、食事内容の変化、ストレスなどといわれているものの、明確には分かっていません。

どのような人が花粉症になりやすいのか、症状を軽減するために何をしたら良いのか、花粉症がある人とない人の生活習慣について、日本人の大学生657名を対象に調査した研究報告があるので、一部紹介します。

日本人大学生を対象とした研究報告から

喫煙習慣、ストレスを感じやすい特性、朝食を欠食する学生は、花粉症がある割合が大きくなりました。「朝食を食べないと低体温になりやすい」と以前のコラムでも記しましたが、低体温になると免疫機能が低下してアレルギー症状を助長させやすく、メンタル面にも影響を与えます。さらには食事の全体量が少なくなり、花粉症に対抗する栄養が十分に摂取できない可能性も考えられます。

また、ストレスが多いと、ストレスに打ち勝つ栄養もしっかり蓄えておく必要もあります。昨年から続くコロナ禍で、感染対策をしながら新しい生活様式を送っている中でも、大なり小なりストレスを抱えている人も多いと思います。薬物治療も大切ですが、今回の調査からはストレス発散を上手に行い、朝食を抜かないことも、体に負担をかけないために必要だということが理解できると思います。

今回は、朝食が楽しみになるような一品を紹介します。「豆乳ホワイトソースグラタン」です。豆乳は鉄が多く含まれており、鉄の吸収を助けるビタミンCが豊富なブロッコリーを加えることで鉄強化のおかずになります。また、アレルギー対応マヨネーズを使うことで、コクととろみが出ておいしくなります。

作り置きをしておけば、朝起きた時にオーブンや電子レンジで加熱して、さっと食べられます。アレルギー対応パンにのせることで、おかずパンにもなり、アレンジも楽しめます。時短の1つの方法として、冷凍野菜を使用することで調理時間も片付け時間も短縮できます。

今回は、冷凍のブロッコリーとポテトを使用しています。時間のあるときに朝食メニューのレパートリーを考えておき、朝起きるのが楽しみになるような生活リズムを心がけましょう。

管理栄養士・乳井美和子、小高鏡子