食物アレルギーの治療内容や栄養指導は、急速なスピードで進化しています。前回は、小麦アレルギーの食物経口負荷試験(※)が陰性だった場合、食べられる量の目安についてお話しました。今回は、卵アレルギーについてお伝えします。

平成23年の消費者庁の調査では、7~19歳の食物アレルギーの9.8%のアレルゲンが鶏卵でした。鶏卵アレルギーは成長と共に食べられるようになる食品の1つでもありますが、中高生でも慎重な管理が必要な方もいるので、油断は禁物です。

まず、食品表示に「卵」と記載があった時、それを除去する必要があるかどうかの復習です。

卵殻カルシウム(添加物)
卵の殻から作られた添加物。鶏卵タンパクの残存は極めて微量のため、多くの方が摂取は可能と考えられています。焼成と未焼成の2種類の製造方法があり、未焼成の場合は、タンパク質が残っているため、アレルギー表示が必要とされています。除去が必要か否かは、主治医に確認しましょう。

鶏卵・魚卵
原則として除去は行いません。

次のページ陰性だった場合の、食べられる食品の目安