進級・進学の時期ですね。春休みの間に運動量に変化がある選手は、身体組成の変化にも注意が必要です。

運動量が減る場合、今までと同じように食べていたのでは摂取エネルギーがオーバーします。しかし、単純に食べる量や摂取エネルギーを減らすだけでは、除脂肪量も低下してしまいます。摂取エネルギーが消費エネルギーと均衡を保てているかは、体重の増減によって分かりますが、筋肉などの除脂肪体重の増減は把握できないため、定期的に身体組成を測定するようにしましょう。

運動量が少ない場合の摂取量の目安

運動を積極的に行わない場合や低強度の運動のみの場合、食事に関しては、次の摂取量を目安にしてください。

炭水化物=体重1kgあたり3~6g/1日
(体重60kgだと180g~360g、ご飯(白米)1杯150g中には57.1gの炭水化物が含まれるので、約3杯~6杯)

タンパク質=体重1kgあたり0.8~1g/1日
(体重60kgだと48g~60g、肉・魚類は100gで約20gのタンパク質が含まれるので、肉や魚だけで摂る場合は約250g~300g分)

また筋肉やエネルギーを作るためにはビタミン類も必要になるので、最低限の量は摂取するようにしましょう。

進学後、運動量増加に備えて

一方で、進学先によっては急に運動量が増えることもあります。より上のレベルで部活動やスポーツを頑張ろうと思っている人、新しく競技を始めようと思っている人は、春休み中も極端に運動量を落とすことなく、適度に体を動かしておきましょう。同時に身体組成の変化を見ながら、主食・主菜・副菜・乳製品・果物をそろえることを意識して、運動量に合わせて食事量を調節してください。

今回は「ヨーグルト炒り大豆のサラダ」を紹介します。無糖ヨーグルトに一晩、炒り大豆を漬けておくと柔らかくなり、おいしく食べることができます。乳製品(ヨーグルト)と副菜になる野菜、タンパク質源の大豆が一度に摂れるレシピです。

参考文献:理論と実践スポーツ栄養学 鈴木志保子著 

管理栄養士・田澤梓