前回、油の種類によって、揚げ物の仕上がりが異なることをお伝えしましたが、食材の種類や切り方、揚げ衣の種類によっても、吸収される揚げ油の量が異なります。

 例えば、同じ100gのジャガイモを揚げるにしても、切り方が違うと吸収される油の量が異なり、その結果、摂取エネルギーも変わってきます。

ジャガイモ100gの切り方による吸油率(食材重量のうち、油が吸収される量の割合)

※ジャガイモ100g、皮つき生76kcalで計算。吸油率(吸油量、摂取エネルギー)

小芋=2%(2g、94kcal)
皮付き4つ割り=2%(2g、94kcal)
1㎝角棒状=4%(4g、112kcal)
5㎜角棒状=5%(5g、121kcal)
薄切り=15%(15g、211kcal)
1.5㎜角棒状=19%(19g、247kcal)

 食材は大きめに切り、衣が薄い方が油の吸収量が少なくなります。油はあまりとりたくないけれど、揚げ物が食べたい、というときには、食材の切り方や衣の量を調整してみてください。

食材・衣の種類による吸油率

鶏もも肉唐揚げ=4%
サバの竜田揚げ=5%
エビ天ぷら=12%
ナスの天ぷら=18%
小エビと三つ葉のかき揚げ=42%
ニンジンとゴボウのかき揚げ=74%
エビフライ=13%
豚ロースかつ=14%

 今回は「カジキのハムチーズサンド」を紹介します。衣を薄くつけてソテーにしています。

管理栄養士・田澤梓