これまで、試合の時の食事に関しては何度かコラムでも紹介してきました(試合と試合の合間におにぎりで補給、7人制ラグビー)

 アスリートは、試合開始から消化時間を逆算して補給するのが基本ですが、消化時間は個人差が大きいものです。試合開始3時間前でも固形物を食べると腹痛を起こす人もいれば、試合直前に揚げ物を食べても違和感なく動ける人もいます。試合前の補給が炭水化物中心なのは変わりませんが、量やタイミングを変えたり試したりして、試合前補給における自分のベストを見つけましょう。

 パフォーマンスを発揮する上でベストな状態とは、試合開始時に「胃は空だけど、空腹でも満腹でもない状態」です。それではなぜ、空腹や満腹は良くないのでしょうか?

空腹:
 「お腹が空いた」と感じるということは、血液中のブドウ糖「血糖」が少ない状態です。エネルギー源である糖が少ない状態なので、エネルギー不足になります。
 また、脳のエネルギー源である血糖(ブドウ糖)が不足することで集中力の低下や、低血糖症状(めまいや頭痛)の危険が高まります。

満腹:
 胃に食べ物が入った状態で運動をすると、筋肉に血液が流れるため、一時的に消化管への血流量は少なくなり、消化活動が止まってしまいます。食べた直後に走ると腹痛が起こるのはこのためです。
 また、多くの人が満腹になると眠くなったことがあると思います。食事の直後は副交感神経が優位に働き、体がリラックスした状態になるため眠気を引き起こすのですが、試合開始時としては理想的な状態ではありません。

 試合前には炭水化物中心の食事や補食を食べますが、おにぎりであれば、「90分前に必ず1個食べる」など、量とタイミングも具体的に計画立てて準備できると良いですね。

試合前日の夕食におすすめ「チキンとサツマイモの煮物」

 今回のレシピは「チキンとサツマイモの煮物」です。主菜にサツマイモを使うことで、炭水化物とビタミンCを補給できるため、試合前日の夕食におすすめです。

 鶏肉を焼くときに油を使わず、皮を焼いた脂で肉を焼きましょう。脂質を控えたい場合はバターは入れずに、鶏肉を焼いた脂はキッチンペーパーでふき取りましょう。

【管理栄養士・金子香織】